もっと身近に!スポーツセーフティー
体調管理編 心拍数の活用法
心拍数とは心臓が1分間に動く回数で、手首や首筋に指を当てて測ったり、腕時計と連動したハートレートモニターやパルスオキシメータなどの機械で正確に測定することができます。人間にとって心臓は車で言うエンジンで、心拍数はその回転数に当たります。全身へ血液を供給するためにひたすらポンプ運動を続けている心臓は、体調や運動強度によって様々な動きの変化を起こします。私たちは体から発せられる心臓の声を聞くことで、体調の変化を察知したり、トレーニングを効果的に行ったりすることが出来るのです。
体調管理
「簡単!コンディションチェック!」の話の中でも紹介しましたが、寝起きもしくは横になるか座るかで5分以上安静にした状態で測った安静時の心拍数が基本の数値となります。
この時の心拍数が、59拍/分以下はアスリートレベル、60~80拍/分は一般人、81拍/分以上は運動不足か体調不良と一般的には言われています。
安静時心拍数 | レベル(目安) |
---|---|
~59/分 | アスリート |
60~80/分 | 一般人 |
81/分~ | 体力不足、体調不良など |
この数値は全ての人に当てはまるわけではなく、やはり個人によって数値は変わりますので、普段から計測し平均を知っておくことが必要になります。体調不良や疲労、時差ボケの時は、寝起きの心拍数などで高く出る傾向があります。普段の平均より5以上高く出た場合はその日の運動負荷をコントロールしたり体調管理を心掛けるようにしましょう。
トレーニング
適度な有酸素運動を行うことで、脳が活性化されるだけでなく、より健康で丈夫な体を手に入れることができると言われています。最大心拍数(その人にとって一番早い心拍数)の60~70%をターゲットに少なくとも週一回、30分以上の運動を行うことが健康な体つくりの上で欠かせないと言われています。
最大心拍数の求め方 | 目標心拍数の求め方 |
---|---|
最大心拍数=220-年齢(歳) *最大心拍数は、運動負荷を上げていき最高に頑張った時の心拍数 |
例:50歳の場合 220‐50=170(最大心拍数) × 0.6~0.7 = 102~119 |
年齢 | 目標心拍数(回/分) |
---|---|
20 | 120~140 |
30 | 114~133 |
40 | 108~126 |
50 | 102~119 |
60 | 96~112 |
その他、運動前後のウォームアップやクールダウンの時、体力アップのトレーニング時など、しっかりターゲットを決めて運動するときにも、この心拍数を上手く使うことでより効率よく結果を出すことができます。
目標運動強度% | 目的 |
---|---|
85%~ | レース体力向上 |
70~85% | 持久力向上 |
60~70% | 脂肪燃焼、健康増進 |
50~60% | 運動初心者、ウォームアップ、クールダウン |
(目標運動心拍数=最大心拍数[220-年齢]×目標運動強度%)
簡単に測定できて、運動中もモニターできる心拍数。体調のバロメーターとして普段から測定することをお勧めします。