もっと身近に!スポーツセーフティー
セルフケア・エクササイズ編
つま先を広げよう!(ランナーのための簡単フットケア)
足はランナーにとって地面と接する唯一の部分あり、一番負担がかかっていると言っても過言ではない体の部位です。
たこや水ぶくれなどの皮膚の問題や、足の裏や踵(かかと)、アキレス腱などの痛みなど問題を挙げたらきりがありません。
しかし、ふくらはぎや腿、お尻などの大きい筋肉に比べ普段のケアが怠りがちです。今回は、普段のストレッチなどと共にできる簡単な足のケアをご紹介したいと思います。
まずは自分の足の形をチェックしてみましょう。踵(かかと)からつま先に向かって足の幅は段々広がって、足の指の付け根あたりからまた先細りになりながらつま先に辿り着く、という方がほとんどではないでしょうか。
普段自分の足しか見ない方は、これが当たり前だと思ってしまいますが、実は皆さんの足は、昔は違っていたはずです。赤ちゃんや小さな子供の足を見てみるとわかりますが、ほとんどが踵(かかと)から足の幅は広がり続け、つま先が一番広がっている状態です。
それが靴を履く時間が長くなったり、サイズの合わないものやつま先のスペースが狭いものを履いていると、足の形も徐々に変わってきてしまいます。更には靴の性能が上がり、クッション性が強過ぎたり、歩いたり走ったりしやすいようにつま先が少し反り返ったような靴を履き続けると、足の裏の筋肉をあまり使えなくなってきてしまうことがあるのです。そのような足の状態で長い距離を走り続けると、外反母趾をはじめ指の間の痛みや、血液の循環が悪くなり足の裏の痛みなどにつながってきます。
ではランナーの方が酷使した足を普段どのようにケアをしたらよいか。
今回はいつでもどこでも出来る簡単フットケアをご紹介したいと思います。
1) 足裏マッサージ
足の裏にはたくさんの筋肉があります。青竹やゴルフボールなどを使って足の裏全体をしっかりほぐしましょう。
2) 指の間マッサージ
足の指の間にも筋肉があり、凝り固まっているとつま先が開きにくくなります。足の甲から骨と骨の間に指を入れて骨をなぞるようにマッサージをしましょう。
ハンドクリームなどを使って滑りやすくするのもよいでしょう。
3) つま先を広げる
他の二つが出来なくてもこれだけはやってください。100円ショップなどで売っているウレタン製の専用クッションなどを使ってもよいですし、手の指を足の指の間に入れてグルグル回すように広げてもOKです。
日本人は欧米人に比べ、家の中でも靴を履くことがないので足の問題は少ないとはいえ、つま先が狭くなった状態で放置していると神経も血管も圧迫され様々な問題を引き起こしやすくなります。つま先を広げることはとても大事です。自分の足の形やサイズに合った靴を履くのはもちろん、お金も時間もかけずに簡単に出来るフットケア、是非始めてみてください。