ワンポイントアドバイス
ウェア・シューズ
ウェアは専用のものを選ぼう
マラソンはあまり用具を必要としない、手軽に取り組めるスポーツです。ただ、その選び方にはいくつか注意点があります。
1.シューズは専用のものを選ぶ
必ずジョギング専用のシューズを選びましょう。手持ちのバスケットシューズやテニスシューズなど、他のスポーツ用シューズでのジョギングは足を痛める原因となる可能性があります。靴下と併せて専用のものを準備しましょう。
2.ほんの少し余裕のあるシューズを
初心者の方には、ジャストフィットよりも若干余裕のある靴がお勧めです。長時間走ったときの、マメのでき方や爪へのダメージ軽減につながります。
3.季節に合ったウェアで
ジョギングは、ペースによって身体が暖まったり、冷えたりするもの。ランニングシャツ、Tシャツ、長袖シャツ、トレーニングウェア、ウィンドブ レーカーから季節に合ったものを数点選び、身体の暖まり具合によって着脱するといいでしょう。また、ダイエット効果を狙ってサウナスーツで走る人を見かけ ますが、汗のかき過ぎは危険です。自然な発汗を心がけたいものです。
ランニングシューズの選び方
マラソンランナーにとって、シューズ選びはトレーニング同様大変重要なものです。 故障を予防し、実力アップのために自分に合ったシューズを履きましょう。
1.シューズは実際にお店で買いましょう
インターネットの普及により、誰でも手軽にシューズを購入できるようになりました。
ただし、シューズ選びはお店で実際に履いてみることが非常に大切です。
店員さんに遠慮せず、いろいろなシューズを試し履き(両足とも)して自分に合ったシューズを選びましょう。そのときに店員さんからいろいろアドバイスをもらうのも良いでしょう。
2.シューズはできるだけ夕方に買いに行きましょう。
人間は重力の関係で、朝起きてから午前中は足が小さくなっています。シューズを購入する場合、足が大きくなる午後から夕方にかけてお店に行くことをお勧めします。
実際のレースや練習でも着地を繰り返すことにより、足は多少大きくなりますのでそのあたりも考慮し、シューズを選んでください。
3.練習によって、シューズを使い分けましょう
走る環境や練習内容によってシューズを使い分けるとより効果を高めることが出来ます。
一般的なロードトレーニングの場合、練習強度を強くしたいときは本番で履くような高性能なもの、軽めのランニングではクッション性があり負担がかかりづらいものを選ぶのがおすすめです。
シューズは足を守り、トレーニング効果を高めるために重要なものです。
高価なものですし、妥協せずじっくり選ぶようにしましょう。
トレーニング場所を確保する
さあ、ジョギングをはじめよう!そう張り切ってみたものの、どこを走ればいいの?と困ってしまう方も少なくないようです。特に都市部では走る場所探しが難しいかもしれません。今回はトレーング場所を見つけるためのヒントをご紹介します。
1.近くにサイクリングコースはありませんか?
河川敷沿いの土手や公園で、よくサイクリングコースを見かけます。信号もなく、景色もいい。そして何より距離表示があるため、市民ランナーに最適のトレーニング場所です。
2.ホームグランドは自分の調子を把握しやすい
大きめの公園の周りなど、ある程度の距離を周回できる場所も距離がわかりやすく、トレーニング向きです。ホームグラウンドを見つけると、ペース配分で自分の体調がつかめるでしょう。
距離表示のあるサイクリングコースは絶好のトレーニング場所
3.アップダウンのある場所を確保する
平坦なコースだけではなく、時にはアップダウンのある場所でのトレーニングも行いたいものです。普段使わない筋肉が刺激されて足の可動範囲が広がり、脚力アップにつながります。ただし、それだけ負担も増えるので、坂道での急激なトレーニングには注意しましょう。
基本は「気持ちよく走れる」ことです。通いやすさや景色なども含めて、自分に合ったトレーニング場所を検討してみましょう。
忙しいときのトレーニング法は?
マラソンへのチャレンジで意外と頭を悩ませるのが、トレーニング時間の確保です。特にビギナーの方は、生活にトレーニング習慣を定着させるのに意外と苦労するようです。忙しくて時間が取れない、あるいは怪我などで十分なトレーニングができない人でも、あせらずできることから取り組んでいきましょう。
1.普段の生活をちょっと変えてみる
エレベーターやエスカレーターよりも、なるべく階段を使う、電車やバスの一部を歩きや自転車に変えるなど、普段の生活を少し工夫することで、マラソンにプラスとなる体力づくりができます。
2.屋内でもトレーニングを
悪天候が続いたり、また、小さなお子さんをお持ちの方などは、外でのトレーニング時間が限られる場合もあります。脚力を鍛えるスクワットや走行中に身体を支える腹筋、背筋の強化は屋内でも可能です。筋力トレーニングを中心に、できることから取り組みましょう。
3.故障中のトレーニングは?
怪我の防止には細心の注意を払いたいものですが、スポーツをする以上、その危険性がゼロになることはありません。万一怪我をしてしまった場合でも、無理のない範囲で身体を動かし続けた方が、肉体的にも、精神的にも良好なコンディション維持が期待できます。上記のような筋トレや水泳など、患部に影響がないメニューを選びましょう。「普段あまりできないトレーニングの機会が持てた」くらいの気持ちの切り替えをしていきましょう。
※エキスパート向けにご紹介している「自己管理シート」はビギナーの方にも大変役に立つツールです。コンディション維持と、怪我防止のために、取り入れてみてはいかがでしょうか。
疲労抜きトレーニング
大事な本番のレースに向けて、疲労を残さないようにコンディションを整えます。今回は疲労を抜くためのトレーニングと身体のケアについてご紹介します。
1.ストレッチは入念に
これまでもストレッチの重要性は再三お伝えしてきましたが、この時期は特にトレーニング前のストレッチを入念に行いましょう。せっかく積み上げたトレーニングを故障などで無駄にしないために気をつけましょう。
2.マッサージを取り入れてみよう
ストレッチの本来の役割は怪我を未然に防ぐこと。疲労を抜くためのケアとしては、マッサージを取り入れてみてください。お風呂の中で足や腕をマッサージするだけで、筋肉の疲労の残り具合はだいぶ軽減されるはずです。
どうしても疲労が残ってしまうと感じる場合は(疲労の残り具合は個人差があります)、練習の量やペースをさらに落としたり、若干費用はかかりますが、専門のスポーツマッサージを受けるのも一つの手段です。万全の準備で楽しくマラソンを走れるように、いろいろ工夫してみてください。
腹筋、背筋で体幹部を鍛えよう
マラソンランナーのみならず、スポーツ選手にとって体幹部を鍛えることは重要なテーマになっています。
マラソンランナーの場合、体幹部を安定させることによって着地の衝撃を走りの力に変えることができます。
体幹部を鍛えるには、腹筋、背筋などが有効ですのでいくつかご紹介します。
1.腹筋その1
仰向けに寝ます。膝を90度に曲げ、両足首を上に上げます。その状態をキープしたまま おへそを覗き込むように首を持ち上げます。
動作はゆっくりでいいので、腹筋にしっかり力が入っていることを確認して下さい。
10回を2~3セット 週3回
2.腹筋その2
その1と同じ姿勢をとります。その状態から右手を左足の小指にタッチしましょう。
次に左手を右足の小指にタッチします。
捻りを加えることで、前から横にかけての腹筋に力が入るようにしてください。
10回を2~3セット 週3回
3.腹筋その3
横向きに寝ます。顔は横を向いたまま、そのまま頭を上げます。
横の腹筋にしっかり力が入っていることを確認して下さい。
10回を2~3セット 週3回
4.背筋
うつ伏せに寝ます。両手両足を伸ばし、右手と左足を同時に上げます。次に左手と右足を同時に上げます。対角の動きで背筋に力が入っていることを確認して下さい。
10回を2~3セット 週3回
補助的なトレーニング
以前に体幹部を鍛えると言うことで、腹筋、背筋をご紹介しました。
そのほかにもランナーにとって必要なトレーニングをご紹介しますので、参考にしてください。
1.スクワット
肩幅に両足を広げます。両手は前に出します。
膝を曲げるときに膝がつま先より前にでないように注意し、できるところまでお尻を下げます。
いすに座る要領でやってみてください。 15回を3セット 週3回
2.懸垂
もし近くの公園などに鉄棒があるようでしたら、ぜひ利用してください。
ただぶら下がるだけでも、効果がありますし、懸垂を行うことで上半身の強化にもなります。
上級者になれば、普通の懸垂ではなく、鉄棒を首の後ろ側にもっていく「バック懸垂」を行うと肩甲骨から背筋にかけて鍛えられます。
3.お尻歩き
言葉の通り、床に座った状態で両足を浮かし、お尻だけで歩きます。骨盤や股関節をうまく使って前に進むようにしましょう。
週3回のトレーニング以外にできること
今回の企画では、忙しい生活の中で練習時間を割く市民ランナーの方々を考慮して、週3回のトレーニングで記録を目指すようにメニューを組んでいます。しかし、それだけでは不安な方もいらっしゃるかもしれません。週3回のトレーニングにプラスして、実力向上に繋がる工夫を考えてみました。
1.筋肉を週2日以上休ませない
よく言われるように、継続して鍛えている筋肉でも、2日以上の間隔が空くと元に戻すのに、より多くのトレーニングを要するようになります。
週3回のトレーニングでは、どうしても2日以上空いてしまうスケジュールになります。走らなくてもストレッチや筋力トレーニングを短い時間でもなるべく毎日続けることで、鍛えた筋肉のレベル低下を防ぐことにつながります。
2.筋力トレーニングはスクワットがお勧め
人間の足は前側に比べて、後側の筋力が弱いのが一般的です。腿の裏側、つまり臀筋(お尻の筋肉)からハムストリングスに疲労がたまって、無意識のうちに走り方が崩れ、結局は膝を故障してしまうケースも少なくありません。
コニカミノルタ陸上競技部の選手を測定しても、やはり腿の裏側の筋力の方が弱い場合がほとんどで、ジムにあるレッグカールのトレーニングで補っています。忙しい市民ランナーの方なら場所をとらず、自宅でもできるスクワットがお勧めです。
流しで体にキレをだそう
フルマラソンで4時間台を目指す場合、インターバルやタイムトライアルなどの本格的なスピード練習はそれほど必要ではありません。
ただ、ジョギングの後に流しを行うことで体にキレを出し、次のペース走やビルドアップ走に繋げていくよう心がけてください。
1.大きなフォームで
ゆっくりペースのジョギングだけだとどうしても動きが小さくなってしまいます。
ジョギングの後に大きなフォームを意識して流しを行いましょう。場所はアスファルトでも構いませんが、できれば芝生などの地面が柔らかい場所の方が足への負担が少なくていいでしょう。
2.上り坂で流しをする
ある程度練習ができている方は、上り坂を利用して流しを行うと更にパワーアップできます。
上り坂では心肺機能や脚筋力も強化できますので、非常におすすめしたいトレーニングです。坂がない場合は階段などでも代用できます。
ストレッチは上半身も忘れずに
3時間台を目指す皆さんなら、各々ストレッチを取り入れていることでしょう。ここでは、コニカミノルタ陸上競技部が行っている主なストレッチをご紹介します。参考にしてみてください。
1.肩と腕伸ばし
右の肘を頭の後ろにもってきて、左手で左下方向にゆっくり引っぱります。逆も行いましょう。 足を使うマラソンでは上半身のストレッチをつい忘れがちですが、腕や肩が張っていては酸素が身体に行き渡りません。コニカミノルタ陸上競技部の選手でも、レース中に上半身に力が入ってしまうと能力を発揮できないことがあります。力みが気になる方は、ぜひ取り入れてみてください。
2.大腿後面伸ばし
膝が曲がらないように気をつけて、上体をゆっくり前に倒します。両手を地面につけ、あごを上げ、大腿の後ろをしっかり伸ばします。慣れてきたら足を交差させて行ってみましょう。(逆も)
※注意:体を戻すときは、必ず膝を曲げてから起き上がりましょう。
3.大腿四頭筋伸ばし
右手で右足の甲を持ち、かかとから足裏を臀部(おしり)に引き寄せます。逆も行いましょう。
※注意:腰をそらさないようにしましょう。
柔軟で弾力性のある筋は、けがを予防し、間接の可動域を広げ運動能力をアップさせます。練習の前後はもちろん、日常生活のなかでもストレッチをするように心がけましょう。テレビを見ながら、あるいは風呂上りなど、習慣として取り入れて毎日やると効果が上がります。
一石三鳥!クロスカントリーのススメ
練習に変化を持たせるため、時にはクロスカントリーでのトレーニングはいかがでしょうか。実はコニカミノルタ陸上競技部も、高尾山でのクロスカントリートレーニングを積極的に取り入れています。次のような3つのメリットがあるからです。
1.筋力&心肺機能の強化に最適
アップダウンのあるコースを走ることで、足の筋力や心肺機能の強化が期待できます。
またロード以外の不正地では足首をさまざまな角度にして着地するので、足首の可動範囲が広がります。
さらに腕の振りが大きくなるなど、平地より上半身の稼動が必要とされるため、フォームの矯正効果も期待できます。
2.夏場に嬉しい、木陰のトレーニング
夏場の練習のつらさは、何といっても暑さです。木陰の下を走れるクロスカントリーなら、気持ちよくトレーニングに臨めます。
車や信号もなく、自分でコースを組み立てて、足にやさしい土の路面で長距離を走ることができます。
3.目的に応じて、楽しみながら走れる
緑がいっぱいの風景を眺めながら、のんびり走るのもいいでしょう。
一方で、コースに慣れたら、いろいろな走り方にチャレンジできるのがクロスカントリーの魅力です。スピードを上げてみる、階段を駆け上がる、坂道で筋力強化にトライなど、目的に応じた走りを選んで、楽しみながらトレーニングしてください。
インターバル走も取り入れてみよう
インターバル走は、スピードをつけるための練習です。すべての市民ランナーに必要なトレーニングとは言い難いため、今回のトレーニングメニューには登場しません。ただ、個人的にもっとスピードを高めたいとお考えの方は、練習に取り入れてみてはいかがでしょうか。
1.基本的な考え方
緩急を交互に取り入れることで、トータルとして速いスピードのトレーニングを多く行います。
2.トレーニング方法
市民ランナーの場合、400~1000mぐらいをスピードを上げて走り、その後200~400mをジョギングして心拍数を下げる・・・、これを繰り返します。本数は体調に合わせて決めましょう。
3.目安は心拍数
インターバル走の緩急の目安は、心拍数で把握します。急走期は心拍数が1分間170~180拍くらいになるまで追い込み、緩走期は1分間120~130拍に低下するまでジョギングを続けます。なお、マラソン走行時の心拍数は160~175拍/分程度です。
※心拍数は個人差がありますので、必ずしもこの数値にそわないといけないという意味ではありません。
ケア
暑いレースを走るために
夏のように暑い中でのレースは過酷です。日本のマラソンはシーズンが冬ですが、ここでは暑い日のレースの対策となるポイントを確認していきましょう。
1.帽子は必須
特にビギナーの方のフルマラソンは長丁場になります。頭部に南国の直射日光を浴びつづけるのは大変な危険をともなうため、帽子は必ず用意しましょう。軽く通気性に優れた素材で、後頭部をケアするひさし付きのものが望ましいでしょう。
2.ウエアは水分が蒸発に優れたものを
大量の汗に加えて、暑さから水を頭からかぶることも多いレースでは、ウェアは水分の蒸発に優れた素材がベストです。Tシャツなど綿100%素材は吸水性には優れますが、水分が蒸発しにくいため、肌に張り付き、動きやすさが損なわれます。最近ではジョギング向けの新素材なども多く登場しているので、一度検討してみてはいかがでしょうか。
3.水分は走る前から補給
レースに慣れていない方は、気づかないうちに脱水症状に・・・という恐れもあります。のどが渇く前の、こまめな水分補給を心がけましょう。スタート前から水分補給をはじめると覚えておいてください。ただ、一度に大量な水分の摂取は禁物です。少しずつ、回数を分けて摂りましょう。また、汗でミネラルも同時に失っていくため、薄めたスポーツドリンクの摂取もお勧めします。
4.体感温度を下げる工夫を
サングラスをすることで、視界から眩しさがなくなるため、若干涼しく感じます。また、レース中、後頭部に水をかける、木陰を走るなど、普段の練習から自分は何をすれば温度が下がったように感じるのかを知っておくことが大切です。
もし身体に違和感を覚えたら
この時期に怪我をしてしまうと、目標としてきた大会への出場に危険信号が灯ってしまいます。特にビギナーの方は、身体が発する危険信号に気づかないことも多いようです。どこかに違和感がないか、つねに意識しましょう。
1.貧血に注意!
ひざや足首が痛いといった症状であれば気づきやすいのですが、走っていて「なんとなくだるい」、「呼吸がちょっと苦しい」といった場合、そのままトレーニングを続けてしまうビギナーの方も多いようです。場合によってはペースが上がらない焦りから、余計に厳しいトレーニングを課してしまうこともあるようです。
だるさや呼吸が苦しいと感じる原因のひとつとして、貧血症状が考えられます。走る衝撃で赤血球が壊れ、血液中の酸素の運搬能力が低下するためです。症状が続くようであれば、休養をとって血液検査を受けましょう。
2.ひざや足首の痛み
ひざや足首の痛みなど、症状を自覚していながら、いつもどおりトレーニングを続けてしまう人もいるではないでしょうか。無意識に患部をかばうため、走りのバランスが悪くなり、別の箇所の故障を誘発する恐れもあるため注意しましょう。
走るトレーニングは中断あるいは軽めにして、ほかの運動で体力の維持に努めましょう。腹筋、背筋など足を使わないトレーニングも、走行中に身体を支える大切な部分の強化に繋がります。いい機会だと割り切って、ランニング以外のトレーニングに切り替えてみてはいかがでしょうか。
夏の食事メニュー
夏はどうしても食欲が落ちてしまいます。特にトレーニングの後は水分ばかり摂ってしまい、食事がなかなかのどを通りません。
食べることもトレーニングの一部ですから、この時期工夫して食事を摂るようにしましょう。
1.果物を積極的に食べましょう
ご存知の通り、果物にはビタミンCが豊富に含まれています。ビタミンCは疲労回復、風邪などの予防、鉄分の吸収を助けるなどさまざまな役割があります。
中には糖分の高いものもあり、摂りすぎは要注意ですが、食欲のないときなど積極的に果物を食べましょう。
2.困ったときのカレー?
カレーはほとんどの方が好物だと思います。カレーには野菜や肉も含まれますし、なんと言ってもあの辛さが食欲を掻き立てるのではないでしょうか。
別にカレーでなくても、おかずをカレー味に変えるだけでずいぶん食べやすくなると思います。
3.シリアルを食べてみましょう
海外のレースに行ったとき、朝食などでシリアルを好んで食べている選手をよく見かけます。種類を多く、少量ずつ摂れば意外にバランスの良い食事になると思います。
牛乳も一緒に摂れますし、是非試してみてください。
自分をコントロール
このビルドアップ走という練習を含め、マラソンのトレーニング全般において大切なことは、「常に自分をコントロールする」ことです。
マラソンのトレーニングは、長期間に渡るもので常に良い状態でトレーニングできるとは限りません。 体調の波を上手く利用し、トレーニングを行いましょう。
1.自分の体と対話する
強い選手は自分の体を良く知っています。毎日のトレーニングの中で自分の体と対話することを心がけましょう。そうすれば、練習にしても食事にしても「今何が必要で何が必要でないか」が見えてきます。
自分の体を知ることでトレーニングをより効率的なものにしましょう。
2.体調が悪いときは走らない?
体調が悪いとき、スパッとやめるのも一つの方法ですが、逆に走ることによって体調が上向くこともあります。LSDなどの軽い運動は血行を良くし、汗とともに疲労物質を体外に排出する効果もありますので、とりあえず動かしてみることも必要だと思います。
セルフマッサージのすすめ
疲労回復にはアイシング、ストレッチ、マッサージなどがありますが、中でもプロの方のスポーツマッサージは非常に効果的です。ただいつも受けられるわけではありませんので普段はセルフマッサージで筋肉をほぐすようにしてください。
1.揉む
ランナーの場合、特にふくらはぎと足の裏を意識して揉むようにしてください。
疲労物質が溜まると、筋肉は硬くなりますので痛みの出ない程度に揉みほぐしてください。
2.擦る
軽く皮膚の表面を擦ることによって、血行を良くします。
心臓の遠い方から近い方に向かって擦るようにしましょう。
3.叩く
肩たたきと同じように、張っている箇所を軽く叩きましょう。
お尻や太ももなどの大きな筋肉をほぐす場合に有効です。
ウォーキングの大切さ
疲労が溜まっているときや、足に違和感があるときはウォーキングを取り入れてみてください。
一流のマラソン選手も本格的なマラソントレーニングの前や、故障で走れないときは、ウォーキングを積極的に取り入れています。
ウォーキングをする際の注意点を挙げておきます。
1.姿勢を意識する
走っているときにフォームを意識することは難しいと思いますが、歩くときはフォームを意識しやすいと思います。背筋を伸ばし、大きく腕を振り、元気良く歩きましょう。
2.速歩き
歩くとき、いつもより速く歩いてみましょう。走るより意外ときつく、走った方が楽に感じられることもあります。しっかり体重を乗せて速歩きをすることで、足の細かい筋肉まで鍛えられますので、少し意識して速く歩いてみましょう。
体調の把握をしよう
自己管理シートでその日の体調やトレーニングを記録に残しておくのは、マラソンを続けていく上で貴重な財産になります。
正確なデータを残すためにも、以下のことに注意して下さい。
1.脈拍は起床直後に
脈拍を取る場合、起床直後できれば布団から起き上がる前に計りましょう。
もし、いつもより脈拍が多い場合疲労が溜まっているかもしれません。
できればそのときに体温も測ると良いでしょう。疲労が溜まっている場合体温も高くなります。
2.体重は1日何回も
私たちの場合、起床後、練習前後、就寝前など1日何回も体重を量ります。そうすると体重計に乗らなくても大体今何キロかわかるようになります。
みなさんはそこまでできないと思いますが、起床後トイレに行った後の体重を記録すると良いでしょう。
いずれにせよ、毎日同じ条件で行うことが大切です。
もし効果が出ないときは
これだけのトレーニングを積んでいるのに、思うような成果につながらないという方もいらっしゃるかもしれません。そんなとき原因として考えられるのは、疲労や筋力のバランスです。
1.疲労を抜いて、身体のキレを取り戻す
ハードなトレーニングに加えて、市民ランナーの皆さんには日常生活の疲れが影響するケースもあるでしょう。身体がなんとなく重いと感じるときは、疲労がたまっていると考えられます。
そんなときは練習の量を減らして、代わりに100~200mを全力疾走の7~8割のスピードで走るトレーニングを取り入れてみてください。距離を少なめにしたトレーニングの最後に100~200mのスプリント走を2~3本走ることで、疲労が抜けて、身体のキレを良くする効果が期待できます。普段と違うスピードで走るため、フォームの崩れには気をつけましょう。
2.筋力のバランスを考えよう
脚力や心肺機能が重要視されるフルマラソンですが、それ以外の筋力がバランスよく整っていることも大きなアドバンテージになります。具体的には、バランスボールなどで腹筋、背筋を週3回ほど鍛えることによって、持久力の向上が望めます。もうワンランク上を目指したい方は、ぜひトレーニングに取り入れてみてはいかがでしょうか。
この時期、絶対に無理しない
かつてある一流選手は筋膜炎のため、レース前4日間のトレーニングを休んで優勝を果たしことがありました。このレベルとしては非常に稀なケースですが、身体と相談して納得の上で休むという選択も、ときには有効なのかもしれません。
1.疲労を抜いて、身体のキレを取り戻す
この時期から基礎的な能力をアップするのは難しいため、あくまでも調整期間と位置づけて、疲労を残さないことを第一優先しましょう。たとえ、これまで納得のいく練習量を確保できなかった場合でも、この時期から練習量を増やすのは逆効果です。
レースにはメンタル面も大きく作用します。トレーニングが足りない、疲労が抜けないと焦るのはよい結果を生みませんので、いまからできる調整にしっかりと取り組み、納得してレースに臨みましょう。
2.寒い時期の体調維持
風邪が怖い季節ですが、こればかりは自分で予防すると意識を強く持つ以外に得策はありません。手洗いとうがいを欠かさない。人の多いところでは、マスクをする。・・・など予防対策をしっかり行うなど、風邪で長期に渡ってトレーニングを休むのは非常にもったいないので、十分に注意してください。
疲労を蓄積させない方法
本番のレースを控えたこの時期、トレーニングメニューでは練習量を大幅に減らして疲労を抜く時期に充てています。さらに確実に疲労をなくすためにできることをいくつか考えてみましょう。
1.トレーニングのない日もストレッチをすみずみまで
トレーニングの疲れを筋肉に残さないために、走らない日も身体の隅々まで入念なストレッチを行いましょう。3時間台を目指すには、こうした小さな積み重ねが大切です。
2.スポーツマッサージの利用も
どうしても疲れが残ってしまう場合には、スポーツマッサージを利用してみてはいかがでしょうか。走るトレーニングを続けていると、意外に上体、つまり背中や腰が張ってきます。若干費用はかかりますが、専門のスポーツマッサージでは全身をほぐしてくれるコースもあるので、レースを目前にしたこの時期に利用してみるのもいいかもしれません
3.お風呂でリラックス
足や腕のマッサージならお風呂のなかで、一人でできます。またジャグジーやスパなど、上体までリラックスできる施設に行くのもいいでしょう。疲労抜きも大切なトレーニングの一環と考えて、ナーバスにならない程度に工夫して取り組んでみましょう。
ときには思い切って休養も
思うようなタイムで走れない・・・、長いトレーニングの間にはそんな時期もあるかも知れません。自分では気づかないうちに疲労が蓄積することも珍しくありません。ときには思い切って休養を摂ることも検討してみてください。ただし休養を取り入れる場合でも、トレーニングで積み重ねてきたものを失わない工夫が必要になります。
1.完全には休まない
トレーニングを積む中での上手な休み方として、「回数は減らさない」ということが大切です。間が空くと、筋力や心肺機能が著しく低下し、元の状態に戻るまでに膨大なトレーニングが必要になってしまいます。これは優秀なアスリートであっても同じことです。回数ではなく、1回の練習のペースや量を落とすことで疲労を回復するように心掛けましょう。
2.「走り」から離れてみては?
走る練習から離れてみるのも、意外な効果を生むことがあります。プールで泳いだり、球技で汗を流したりすることで、長距離走で集中的に使う筋力を少し休めることができる上、精神的なリフレッシュも期待できます。
はじめてのレースで気をつけること
いよいよ初のフルマラソンにチャレンジする方のために、初めてのレースで気をつけるべきことについて取り上げます。
1.何よりも、楽しんでください!
はじめてのフルマラソン。未知の距離を体験するのは不安かも知れません。しかし本番を迎えたなら、まずは楽しむことを心がけてください。目標は完走です。途中で歩いてもいいし、止まったっていいでしょう。これまで積んできたトレーニングを信じて、気楽に初マラソンをエンジョイしてください!
2.ビギナーは長丁場。エネルギー切れに注意
ビギナーの方は、テレビで見るマラソンのように2時間台でレースを終えるわけではありません。4時間、5時間、場合によってはさらに長丁場になるかもしれません。長時間に及べば、それだけエネルギー切れの可能性も高まります。
完走を目標とされる方は、エネルギーを蓄えが大切です。レース当日は炭水化物を多めにしっかり摂りましょう。できれば、2、3日前からの食事も炭水化物メインに切り替えたいものです。
3.アクシデントにもあわてない
フルマラソンという未知の距離では、思わぬアクシデントも往々にして考えられます。足のケイレンや痛みなどがあった場合は、絶対に走り続けないようにしましょう。ケイレンは、ストレッチで治まることがあります。あわてず一度止まって、気になる箇所を伸ばしてみましょう。回復したようであれば、ウォーキングからレースを再開します。
痛みやケイレン、体調の悪化が治まらないようであれば勇気を持って棄権を決断しましょう。楽しいマラソン人生ははじまったばかりです。あせらず、少しずつ、末永く楽しむことを優先してください。
完走するためのレース心得
さて、いよいよ大会当日が迫ってきました。ここでは完走のために、レース中に心掛けたい重要ポイントを絞ってご紹介します。
1.水分とエネルギーの補給を意識する
レースでは、身体が欲する前に水分を補給しましょう。気づいてからでは、水分補給のサイクルが遅いと覚えておいてください。目安は10km過ぎ。そこからは、特にのどが渇いていなくても、水分を補給した方が良いでしょう。
もちろん、レース当日の気候によって採る水分の量と回数を加減する工夫も必要です。万一、雨などで例年より寒いレースになった場合は、水分の過剰な摂取が腹痛の原因にもなりますので、一気に多量の水を飲むことは控えましょう。
ビギナーの方は長い時間を走ることが想定されるため、水分だけでなくエネルギーの補給もお忘れなく。スポーツドリンクやバナナなどを途中で採れば、すばやくエネルギーを補給することができます。
2.魔の30キロ地点を乗り切るコツ!
ビギナーの方なら、フルマラソンがはじめてというケースも少なくないでしょう。トレーニングでもレースほど長い距離を走ることは希だと思います。レースでよく言われる30キロの壁というのは、実際に存在すると心得ておきましょう。マラソンではある距離を超えると、スタミナ不足や足の痛みなどさまざまな困難に遭遇します。それが30キロ過ぎだと一般的に言われています。
歩いてしまうことも十分に想定されます。しかしずっと歩きっぱなしではなかなか進まず、逆に精神的な辛さを感じます。歩く時間が増えてきたら、距離でも、時間でも、先に見える景色でも、自分で区切りを決めながら走ってみてください。「10分走って、また歩こう」そうすると、意外と進んだりするものです。あとは完走後の楽しいことを思い浮かべるのも、実はかなり有効なんです。ビール、ケーキ、お風呂・・・・・・など、自分へのご褒美を走る前に決めておくのもいいかもしれません。
これまでの練習を信じて、自らの足でレースを走りきる感動を全身で味わってください!
レースに参加してみる
フルマラソンを走る前に、ハーフマラソンや10kmのロードレースに参加することは現時点での実力を計る上でも非常に重要です。
実際にレースに出てみないと分からないことも意外に多いので、本番のレースのシュミレーションも兼ねレースに参加してみましょう。
1.スタートでの混雑に気をつけましょう
当然ですが、大きな大会になればなるほどスタート直後は混雑します。
その混雑の中でいかに早く自分のペースを掴むかがポイントです。レース経験のない方はどうしても周りのペースに惑わされ、スタミナを消耗してしまいがちになりますので腕時計をしてしっかりタイムを確認しながら走ると良いでしょう。
2.トイレの行列
私たちもいつも気にしていることですが、大会によってはトイレの数が少ない場合があります。レース直前に行けばいいと思っていたら、トイレに長い行列ができていたなんてことはザラにあります。スタートに間に合わない可能性もでてきますので、時間に余裕を持ってトイレに行きましょう。あと念のため、トイレットペーパーを持参するようにしてください。
レースの心得
ここまでくれば、あとは開き直るしかありません。順調にトレーニングを消化した方、逆に上手くいかなかった方など人それぞれあると思いますが、せっかく長期間トレーニングをしてきましたので、レースを楽しみましょう。
1.理想はイーブンペース
自分の目標タイムに対し、イーブンペースで走り切るのがエネルギー効率の観点から最も理想とされています。ただし、あくまでも理想であって状況によって柔軟に対処しなければなりません。スタート直後は体が重く、中間点まで目標タイムを下回っていてもそこから急に体が軽くなることもありますし、逆にスタート直後は体が軽かったのに後半急にきつくなることもしばしばあります。
一般的にはスタートして最初の10kmぐらいまでは、体がちょっと重いぐらいの方が良いと思いますので、前半のタイムはあまり気にしなくてもいいでしょう。
2.給水のポイント
給水を確実に摂るか摂らないかでパフォーマンスに大きく影響します。できれば10k地点から確実に摂りましょう。おそらく給水所に人が殺到しますので、転倒などに注意し、慌てないでゆっくり飲むようにしましょう。
スタート前に水(糖分を含まない)を数回に分けて飲んでおくことも大切です。
レース前に意識したいこと
大会の前に、これまでのレースを振り返って分析しながら、今回のレースの計画を立てておきましょう。
1.事前のプラン
スタート後にレース展開を一から考えるのは得策ではありません。レース中疲れると、どうしても焦りを感じて冷静な判断が難しくなるためです。過去のレースでのペース配分などをいま一度振り返り、事前に今回のレース展開をイメージしてみましょう。もちろんアップダウンや気候など、条件の違いも考慮に入れて、給水ポイントやペースの計画を確認してください。
2.当日の判断
しかし、気温や風向きの詳細は当日になってみないと分かりません。自分のコンディションもまた然りです。
基本的には事前の計画に沿いながらも、レースでは走りながら臨機応変に対応する気持ちの余裕も欠かせません。せっかくトレーニングを積んできたのにもかかわらず、焦りによって本来の実力を発揮できないのはとても惜しいことです。事前の計画をしっかりと立て、且つレース中に計画が崩れても戸惑わないように心掛け、力を出し切って気持ちよくゴールしてください。
大会参加で勘をつかむ
秋口から、市民ランナーを対象とした大会が盛んになってきます。10kmやハーフマラソンなど、短めの距離でも構いませんので、一度は参加して雰囲気を掴んでおくと良いでしょう。
朝食を摂る時間や、レース場でのアップのタイミング、スタートラインの雰囲気、さらには走ったあとのケアまで、一日の流れを体験しておくと次回から余裕を持ってレースに望めるはずです。いきなり本番ではなく、こうした「練習のレース」で勘を養っておきたいものです。
大会参加のヒント
・大会の情報は、ランナー向け雑誌やWebサイトで調べると便利です。
・エントリー締め切りは大会の1~2ヶ月くらい前が一般的です。出場したい大会に間に合わないということのないよう注意しましょう。
・エントリー時には、出場資格と制限時間の有無をチェックしましょう。
・アットホームな大会から、上級者向けの真剣勝負の場まで雰囲気はさまざまです。自分に合った大会を選びましょう。
・会場に駐車場、更衣室、トイレがあるかは、早めに確認しましょう。
正しいフォームとは?
「正しいフォーム」に関する質問は、市民ランナー向けの講習会で必ずと言っていいほど質問に挙がります。つまり、ランナーにとって永遠のテーマなのです。それは、一流のランナーでも同様で、日々フォームについては研究を重ねています。つまり、一言で理想の答えが出せるものではありませんが、フォームについて、ビギナーが「ここだけは注意すべき」という点をご紹介します。
1.基本はリラックス
あまりフォームを意識しすぎると肩に力が入ってしまい、長時間走り続けることができません。「リラックスして走れる姿勢であれば、あとは自由」くらいの意識を持ちましょう。腰の位置を高く意識したフォームで、目線は30mほど前方に置くのが理想です。
2.歩幅は小さめに
足への負担を避けるために、小さめの歩幅で走ることをお勧めします。筋力が弱いのに歩幅を大きくすると故障の原因にもなりますし、上下の揺れが大きくなって、足への負担に加えてスタミナの消耗にもつながります。小さめの歩幅で、リズミカルな走りを心がけましょう。
3.疲れたときのフォームをチェック
走りはじめはきれいでも、疲労とともにフォームは崩れがちになります。しかし疲れて余裕がないときに、自分のフォームの乱れに気づくのは困難でしょう。時には他の人の目でトレーニング後半のフォームをチェックしてもらうのも良いでしょう。
タイムを把握するためのポイント
前回からペースを意識したトレーニングがはじまっています。当然、決められた距離を決められたタイムで走るのですが、ビギナーの方の中にはその方法が分からないというケースもあるかもしれません。そこで今回はタイムを把握するためのポイントをご紹介します。
1.コースの距離を調べましょう
もっとも手っ取り早いのは、トレーニング場所を確保するでご紹介したように、河川敷や公園などにあるジョギングコースやサイクリングコースなど、距離が明確に示された場所をトレーニングコースにすることです。そういった場所が近くにない場合は、地図上で計算しましょう。最近ではパソコンで距離を簡単に計算してくれるソフトもありますので、活用してみてはいかがでしょうか。
2.スポーツウォッチの活用がお勧め
走りながらタイムを計るには腕時計が必要です。陸上競技部の選手をはじめ、マラソンに慣れ親しんでいるランナーは、「スポーツウォッチ」と呼ばれるラップタイムがわかるストップウォッチ機能が付いた時計を使っています。文字の見やすさや、ボタンの押しやすさ、ストップウォッチとしての機能、デザインなどさまざまなタイプが揃っていますので、自分に合ったものを探してみるのもいいかもしれません。
自己管理シートのススメ
マラソンはある日突然、技術や体力が身につくものではなく、無理せず着実に力をつけてレースに臨むスポーツです。だからこそ、自己管理が欠かせません。今回はコニカミノルタ陸上競技部でも取り入れている「自己管理シート」の活用法をご紹介します。テンプレートをご用意していますので、ぜひダウンロードしてご利用ください。
自己管理シートのダウンロード for EXPERT(zip形式 6KB)
1.実力を正しく把握するために
練習内容は、できるだけ細かく記述します。距離と時間だけでなく、ジョギング、ペース走、ビルドアップ走、インターバル走、LSD、どんな内容をどのくらい行ったのかを記録しましょう。週間、または月間で累計どのくらいトレーニングしているのか、正確に把握することができます。
2.コンディション維持、故障の予防に
体調欄は、ABCの3段階で記述します。(例 A:体がよく動く B:普通 C:体調が悪い等)自己評価ということで、はじめのうちは戸惑うかもしれませんが、2週間もすれば自分の中で基準ができてくるでしょう。
また体調面で気になったこと、ちょっとした違和感などは必ず備考欄に記述します。体重の急激な減少や、脈拍の乱れは、注意しなければならない身体からのサインです。アクシデントの予防には、こうした気づきが役立ちますので、練習をしなかった日でも忘れずに記録していきましょう。
3.達成感が継続の秘訣
少しずつ着実な進歩を目に見える形にするという意味で、自己管理シートの活用は達成感の体得にもつながります。継続が何よりの力となるスポーツですから、精神的な張り合いは想像以上の効果につながります。新しい練習コースや気になる大会の発見なども併せて記述して、楽しみながら続けてください。
実戦を取り入れよう
そろそろ本番を見据えて、ハーフマラソンなどの大会にエントリーしてはいかがでしょうか。最大の目的はペース感覚を掴むこと。参加者の多い大会では、自分のペースを維持することが、意外に難しいものです。ハーフであっても、フルマラソンの目標ペースをしっかり守って走ることが、大きな収穫になります。
また、まとまった距離を走ることで、現時点での疲労度もうかがい知ることができるはず。秋の大会は、ぜひとも1度は参加しておきたいところです。
マラソン雑誌に加えて、最近ではホームページで大会情報を収集する人も増えています。全国の大会の情報を公開し、そこからエントリーまでできるサイトもあるので、一度覗いてみてはいかがでしょうか。