はじめに
当社は、中期経営計画(2023-2025)において、「事業収益力の強化」「収益基盤強化のための構造改革」「事業管理体制の強化」の3つの基本戦略を推進しています。これらの戦略のもと、2023~2024年度は「事業の選択と集中」を徹底的に行い、2025年度には「成長基盤の確立」を目指しています。
当社が持続的に成長するために取り組む「成長基盤の確立」とは、新たな事業創出につながる“成長の芽”を生み出し、大きく成長させることが出来る技術の仕込みを確実に行うことです。そのためには特許などの知的財産への投資と活用の強化が不可欠であり、中期経営計画に基づく事業戦略と密接に連携した知的財産戦略の策定・実行を推進しています。知的財産戦略の策定にあたっては、中期経営計画において各事業に設定された目標達成をゴールとして設定し、そこからバックキャストして知的財産を各事業目標への貢献にどのように活用するかストーリーを描き、これらを各事業における具体的な知的財産活動に落とし込んでいます。
また、当社は中期経営計画とその後の持続的な成長を実現するため、生成AIの活用をはじめとした業務の自動化を進め、従業員が付加価値の高い業務にシフトできるよう、DX(デジタルトランスフォーメーション)への積極的な投資を行い、一人当たりの生産性が高い組織への変革を目指しています。
知的財産活動においても、各事業の開発者は知的財産の創出活動においてAIやデジタルツールを活用した知財情報の収集・解析で効率化を進めており、知的財産部門ではAI技術の活用で外国出願の工数を大幅に削減するなどDX推進が進んでいます。これらの取組みにより、全社知的財産活動の生産性を向上し、知的財産権のさらなる質の向上、ひいてはイノベーション創出の強化に繋げていきます。
このような知的財産戦略の実行および知財DXを推進することによって、中期経営計画で掲げた「事業の選択と集中」と「成長基盤の確立」を完遂し、持続的な成長を実現します。
本書が当社の知的財産に関する考え方や戦略の理解促進の一助となれば幸いです。
常務執行役 技術管掌
江口 俊哉