知財IR活動の進化
内外の対話を通じた無形資産の働きの視える化
社内における対話強化
当社では、知財活動の狙いや実績を適切にお伝えし、企業価値の向上につなげていく上で、知的財産に関する情報開示、IR活動において、単に知的財産の統計的情報、例えば特許出願件数や、特許保有件数などを開示するだけでは不十分であり、知的財産等の無形資産がどのように事業貢献しているか、即ち財務転換されているかをストーリーとして示す必要があると考えています。
そのための第一歩として、各事業において無形資産がどのように作用して強みを形成しているのか、それを踏まえてどのように事業強化につなげていくのかについて、経営企画本部、インダストリー事業、知的財産部門の各トップによる対話を繰り返してきました。その結果、特にインダストリー事業では各事業の強みにおける無形資産の作用の仕方やこれに基づく勝ちパターンが共通していることや、事業ライフサイクルの中で様々な無形資産が役割を入れ替えながら機能することで、事業成長に寄与していることを共通認識化しました。これらについては、今後、IRイベントや各種媒体を通じた開示に反映させていきます。
社外ステークホルダーとの対話強化
当社では、長年にわたって知的財産に関する情報開示、IR活動に力を入れてまいりました。2004年に経済産業省から「知的財産情報開示指針」が発表されたことを契機に知的財産報告書を初めて発行して以来、開示内容を見直しながら、毎年継続的に発行し、ステークホルダーの皆様に当社の知財活動をお伝えしています。また、2021年のコーポレートガバナンス・コード改訂を受けて、知的財産報告書はもちろんのこと、コーポレートガバナンス報告書、有価証券報告書、統合報告書も含めたIR媒体における知財情報開示を見直し、改善しており、多方面で高評価をいただいております。
さらに、双方向コミュニケーションの強化の観点から、近年は、株主・機関投資家と当社の知財部門との直接的な対話を通じた知財情報開示の進化・深化に取り組んでいます。