2018年10月、東京・お台場にて開催されたランプロ部 ランニングクリニック。「東京トライアルハーフマラソン」にチャレンジするTEAMコニカミノルタのメンバーが、ジョグポート有明に集合しました。今回のクリニックで指導を担当したのは小澤コーチ、迎コーチ、そして現役選手のポール・クイラ選手の3名。コニカミノルタ陸上競技部直伝の補強運動、3チームに分かれての60分走など、2週間後のハーフマラソンに向けて仲間とともにトレーニングを行いました。
1.結成式
「東京トライアルハーフマラソン」にむけてのTEAMコニカミノルタの結成式。参加者が発するポジティブな空気と少し緊張感が満ちるなか、今回指導を担当するポール・クイラ選手、小澤希久雄コーチ、迎忠一コーチが登場。この3名が中心となって、参加者の皆さんをサポートしていきます。
小澤希久雄コーチは、長年コニカミノルタ陸上競技部を支えてきた選手。元旦に行われるニューイヤー駅伝に5回出場し、そのうち3度の優勝を経験。今年からコーチに転身し、後進の指導にあたっています。
迎 忠一コーチは、2004年のびわ湖毎日マラソンを2時間11分1秒で入賞し、2011年からコーチに転身。その明るい性格でキツいトレーニングも楽しいものにしてしまうキャラクターの持ち主です。
ポール・クイラ選手は、ケニア出身。仙台育英高校からコニカミノルタ陸上競技部に入部した現役選手。2018年の北海道マラソンでは2時間11分58秒で2位入賞を果たし、2020年が期待される選手です。
2. ウォーミングアップジョグ
まずは膝の屈伸、アキレス腱を軽く伸ばすなどの準備運動を行ってから、2つのグループに分かれウォーミングアップのジョグ。選手、コーチ、サポートランナーの先導で走り始めました。「この後にかなりキツい補強運動がありますから、しっかり身体をほぐしてください!」という迎コーチの声に、少しひるんだように見えた参加者ですが、会場の外を軽く10分程度走り緊張感もほぐれた様子で屋内のアトリウムに戻ってきました。
3. ストレッチ&補強
迎コーチのリードでまずはストレッチからスタート。
「チームでも走る前には必ず行っていますが、動的ストレッチによって関節が緩んで、動きがダイナミックになります。肩甲骨、股関節まわりの動きがスムーズになれば走りも変わってきます」という言葉どおり、クイラ選手がストレッチを行うと、スムーズで可動域もかなり広く動いています。
特に股関節のストレッチは3段階で動きを深くしていくため、参加者の中にはバランスを保てない人やうめき声を上げながら行う人の姿も。
「ランニングの動きの要、深くストレッチできるようになると股関節がよく動き、走りがガラッと変わりますよ」
そして、いよいよ補強運動のスタートです。
「腹筋、背筋、体側のいわゆる体幹を鍛えておくと、走りの動作で身体のブレがなくなり、長距離を楽に走れるようになります」という小澤コーチの言葉に励まされながら行いますが、これがやはりキツい。
ねじりながら身体を起こしていく「腹筋」や、右手と左足、左手と右足を交互に持ち上げる「背筋」で前後の筋肉に刺激を入れた後は、サイドブリッジで左右の腹筋を刺激していきます。
最後は片足スクワットのようなお尻の筋トレへ。
「身体の中で一番大きな筋肉で、着地の衝撃を受け止めるのがお尻の筋肉です。ここが使えるようになると、走りも変わりますし、膝やふくらはぎの負担も減らせるので、スピードアップと故障予防の両方の効果が期待できます(小澤コーチ)」
「ついていけないところもありましたが(笑)、コニカミノルタの選手も重点的に鍛えている部分と聞けばやらないわけにはいかない」など、みなさん"キツい"と口にしながらも、充実した表情で補強運動を終えました。
4. ランニング
Aはキロ5分、Bはキロ6分、Cはキロ7分ペースの走力別3チームに分かれ、約60分間、お台場周辺をランニング。それぞれのチームをクイラ選手、迎コーチ、小澤コーチがサポートしました。
秋らしいさわやかな風を受けながら、お台場らしい広々とした空の下をペースを守りながら楽しくラン・・・するはずでしたが、参加者の皆さんのやる気がみなぎっていたのか、特にAチームは、最後キロ3分台までペースアップ。
「アキレス腱の調子があまり良くないので、ゆっくり走る」と言っていたクイラ選手も、参加者の"熱"に押されたのか、先頭を走ってチームをグイグイ引っ張ります。
「軽く流しているように見えてあのスピード、凄かった・・・」と現役選手の走りに圧倒された参加者もいましたが、「選手と一緒に走ることなんてないので、いい刺激になった」と普段なかなかできない経験を楽しんでいました。