東京マラソン2020に向けてトレーニング中のランプロガール3人が、日頃のトレーニングやレースでの心得について、コニカミノルタの3選手に直撃。トレーニングのアドバイスはもちろん、壮絶な初マラソン体験談まで、貴重なお話が盛りだくさんの対談となりました。
故障予防の心得は?
アンさん
トレーニングを始めて5ヶ月になりますが、いつもどこかに痛みがあります。故障を予防するために心がけていることがあれば教えてください。
山本
故障の原因としてよくあるのが、疲労がたまっている状態で無理をすること。疲れているとフォームが崩れて、それによってバランスが狂うということがあります。疲労の蓄積を感じたら、練習を軽めにして調整することも大事です。走らず、歩くだけでもいいと思いますよ。
蜂須賀
トレーニング後のケアをぜひ行ってください。クリームなどを使って脚の筋肉をマッサージしたり、ストレッチポールなどの道具を使ってのストレッチもおすすめです。僕は脚を冷やさないよう、寝る時は短パンではなく長ズボンを履くようにしています。
菊地
ウォーミングアップは動きながら行う「動的ストレッチ」で身体をほぐします。練習後、僕自身はあまりストレッチはしていないんですが、よく歩くようにしています。軽く動いて血液を循環させることで、筋肉の疲労を抜くようにしています。
アンさん
食事でも気をつけることはありますか?
菊地
トレーニング後はゼリーやプロテインドリンクなどで素早くたんぱく質を補給するようにしています。
蜂須賀
練習の前後、僕はサプリメントやゼリー飲料などを摂取しています。普段の食事では意識してお米とたんぱく質のものを食べるようにしています。食べるもの、身体に入れるものについては、ちゃんと理解して食べることが大事だと思います。
山本
僕はここ1〜2年、オメガ3などが含まれたいい油に注目して摂っています。サプリメントではなく、青魚などできるだけ食事として摂るように心がけています。
レース中、辛くなったら?
ナツさん
レース中、辛くなった時はどのように乗り越えていますか?
蜂須賀
個人レースの時は、結果を出した時に得られるものを頭に思い描きます。自分へのご褒美をあらかじめ決めておくのもいいと思います。駅伝では、与えられた役割があるので、いい状態で次にタスキを渡したいという一心で走っています。
菊地
やはり一緒に走っている相手に「負けたくない」という気持ちです。駅伝では自分の後の人達にラクさせてあげたいという気持ちと、失敗すると後でみんなからめちゃくちゃ攻められるな、それは嫌だなと(笑)。駅伝は半分以上責任感ですね。
山本
僕は駅伝もマラソンも一緒で、きつくなったら時計を見ない。ペースが落ちていると知ったら精神的ダメージが大きいので(笑)。タイムを気にせずその瞬間瞬間で全力を尽くす走りをしようと集中します。そのためにコース上にポイントを探すんです。「次の給水までがんばろう」「あの看板までがんばろう」と。それを繰り返しているうちにゴールに着く、という感じですね。駅伝は「自分はチーム最年長なのに、なんでこんなキツいことしなきゃいけないんだ!」という怒りにも似た気持ちで自分を鼓舞してますね(笑)。
初マラソンのエピソードを教えてください
ハナさん
私は今回の東京マラソンがフルマラソンデビューとなりますが、みなさんの初マラソン体験を教えてください。
蜂須賀
僕の初マラソンは去年の北海道でした。練習はいい感じでできていたんですが、レース1週間前からお腹を下すようになってしまって・・・。その影響で30km手前で凄まじく脚が重くなり、急に身体が動かなくなってしまいました。熱中症と脱水症状になり、最後の1、2kmの記憶がないんです。目覚めたら救護室で点滴を打たれてました。
菊地
僕は東京マラソン2017で。山本さん、野口さんと一緒に出たんですが、「やってやるぞ」という気持ちが強すぎて、ペースメーカーのすぐ後ろについてガンガン攻めて走ったら23kmで脚が止まってしまい、その後はもう・・・。みなさんにお伝えしたいのは、最初からガンガンいっちゃうと後でひどい目にあう、ということです(笑)。前半はリラックスして走ってください。
山本
僕の体験も壮絶ですよ(笑)。2014年北海道だったんですけど、15kmでゼネラルドリンクのテーブルになぜか正面から突っ込んで転倒。ドリンクをすべてぶちまけてしまって、その後はもう焦りとショックで立て直せない。ハーフ過ぎに先頭集団に離されてしまいました。しかも転倒によって左肘は血だらけ、右膝もゴール後猛烈に痛みが出ました。ところで僕ら3人ともこんな話をしてしまいましたが、大丈夫ですか(笑)。
対談を終えて
ハナさん
今日は対談前には練習の様子も見学させていただき、その綺麗なフォームに見入ってしまいました。軽やかなのに地面を蹴る音がとても力強かったのが印象的でした。対談ではいろんなお話をうかがうことができ、やる時はやる、力を抜くところは抜く、というようにバランスが大事なんだと思いました。ありがとうございました。
ナツさん
普段はテレビ越しに見る憧れの存在ですが、今日は練習風景も見せていただき本当に貴重な機会でした。市民ランナーと違うところは、やっぱりフォーム。すごく整っていて、ゆっくりに見えるのに実はキロ3分前後で走っている。あのブレない走りは日頃の体幹トレーニングや食事、ケアなど、しっかりした基礎があってのものなんだと、対談させていただいてわかりました。そういう、表に見えない裏の努力の部分も知ることができ大きな学びになりました。
アンさん
選手の皆さんが集まった練習はすごい迫力でした。同じグラウンドに全員が集まることはなかなかないとお聞きし、とても貴重だったなと思います。軸がブレないきれいなフォームをしっかり目に焼き付けたまま持ち帰ります。対談ではトレーニングからレース当日の話まで、ためになるお話をきけて私にとって貴重な1日になりました。みなさんの初マラソン体験を参考に、30kmまでは落ち着いて走ることを意識して頑張ります。
コニカミノルタは、東京マラソン2020のオフィシャルパートナーです。