2021年3月期 第2四半期 株主通信
株主の皆様へ
ごあいさつ
株主の皆様におかれましては、平素より格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます。
「 株主通信2020年秋号」をご高覧いただくにあたりまして、ご挨拶申し上げます。
第2四半期連結累計期間(2020年4月~9月、以下「当期間」)における当社グループの連結売上高は、3,846億円(前年同期比22.7%減)となりました。新型コロナウイルス感染症拡大に起因する各地域での経済活動の低下による影響は、5月に底を打って以降着実に回復し、第1四半期の前年同期比減収率28%から第2四半期は同17%まで縮小しました。
第2四半期の地域別では、中国で増収、欧州が9割弱に回復、日米が8割弱に回復しています。当期間の営業損失は278億円(前年同期は54億円の営業利益)となりました。売上総利益は在庫削減を優先し、意思を持って生産を絞った影響もあり、回復が遅れていますが、構造改革効果なども含め販売管理費を第1四半期から継続的に抑制したことで、第2四半期の営業損失は52億円となり、9月は黒字転換しました。税引前四半期損失は308億円(前年同期は15億円の黒字)、親会社の所有者に帰属する四半期損失は222億円(前年同期は1億円の黒字)となりました。
四半期別売上高・営業利益推移(億円)
資本効率向上や手元流動性の確保の観点においては、棚卸資産の削減や設備投資の抑制によって、引き続き手元流動性を確保し、期初に借り入れた850億円のうち300億円を返済しました。営業キャッシュフローも第2四半期は175億円の黒字となりました。
下期以降、2021年度に向けましては、コロナの影響には不透明感が残りますが、売上高の回復傾向を持続させながら、粗利率改善施策の実行により粗利額を拡大します。一方、スリム化した経費構造は維持することで、上期から大幅に利益を改善します。
2020年度の通期業績予想につきましては、売上高8,700億円、営業損失は130億円、親会社の所有者に帰属する当期損失を180億円といたします。第1四半期のコロナの影響が大きかったため、通期では営業損失の予想となりますが、下期には事業で稼ぐ実質的な営業利益が214億円の黒字となると見込んでいます。その上でオフィス事業の抜本的な収益構造の変革に一時費用65億円を追加計上するため、下期の営業利益は149億円になると想定しています。
ポストコロナではお客様の働き方が変わり、オフィスでのプリントが減少していくことを覚悟し、オフィス事業の全ての機能を再構築することで2021年度にはその稼ぐ力を一気に2018年度レベルまで戻すとともに、新規事業の収益性改善を加速させ、2021年度の営業利益を2020年度下期以上の水準に引き上げます。
そして2022年度に向けてはオフィス事業に代わる成長分野を決め、経営資源のシフト、厳選した投資で2021年度からのさらなる利益拡大に結実させます。
株主の皆様への利益配分につきましては、第2四半期末配当は1株当たり10円をお支払いすることとし、期末配当は通期業績予想の達成を前提として1株当たり15円、年間配当25円の予定といたします。2021、2022年度の持続的な収益性向上の見通しには蓋然性があり、2019年度の配当水準を維持する判断をいたしました。
株主の皆様におかれましては、今後とも一層のご支援、ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。