5. チーム対抗タスキリレー
最後はチーム対抗のタスキリレー。400mトラックを一人1周、コーチ陣を含めた11名でタスキをつなぎます。A、B、C各チームメンバーをシャッフルし、赤タスキの西池チーム、青タスキの川端チーム、そして緑タスキの迎チームの3チームに分かれました。各チーム、作戦会議を開いて走順を決めたら、いよいよスタート。西池チームは西池選手自らが1走を務め、先行逃げ切りを図ります。これが吉と出るか凶と出るか!?
西池選手が自ら申し出て約10秒のハンデをつけた状態でリレーがスタート。それでも100m以上の大きな差をつけて2走にタスキをつなぎます。しかし2走に配置された迎コーチが西池チームをさっそく逆転。トップでタスキは3走へ。ここから迎チームは独走態勢を築いていきます。一方の川端チームはスロースタート。一時は先頭の迎チームに周回遅れを喫する場面も。しかし終盤で猛然と追い上げを見せ、周回遅れを取り戻したばかりか、前を行く西池チームを抜いて2位に浮上。そしてアンカーに満を持しての川端選手登場です。しかし川端選手にタスキが渡った時には、迎チームはトラック半周先。驚異の追い上げで残りあと20mほどまで差を縮めたものの、惜しくも届かず2位でゴール。「あと100mほしかった」とゴール直後の川端選手。
1位迎チーム、2位川端チーム、3位西池チームで終えたタスキリレー。チーム一丸となることで初対面だった参加者同士やコーチ陣たちとの距離もグッと縮まり、大いに盛り上がりました。
6. 質疑応答
リレーの興奮冷めやらぬ中、室内に戻ってQ&A。普段感じているランニングの疑問を直接に聞くまたとないチャンスです。ここで、当日出た質問と答えをいくつか抜粋してご紹介します。
- 普段走る時に意識していることは?
- 普段のジョグは自分の悪いクセを直すいいチャンス。自分はきつくなると上半身が力んでさらに身体が動かなくなるクセがあるので、ジョグのときから上半身のリラックスを心がけています。(西池選手)
腰の位置を意識するといいと思います。腰を高く保って走れるようになると、ふくらはぎのオーバーユースを防ぐことができるようになります(迎コーチ) - 年々スピードが落ちてきました。スピードを保つための効果的な練習を教えてください。
- スピードにはインターバルが効果的ですが、なかなか一人ではできない練習なので、一人でもできる方法をご紹介します。ジョグの合間に時々1分間ほどスピードを上げて走るようにしてみてください。または20秒間のダッシュでもいいと思います。脚の筋力強化には、アップダウンのある場所を選んでのジョグもおすすめです。さらに手軽な方法としては階段の上り下りでできるだけ速く脚を動かすという方法も。スピードの出る脚づくりに有効です。(迎コーチ)
毎日やる必要はありませんが、トレーニングに全力ダッシュを組み込んでみてください。自分のトップスピードを知り、スピードを上げた走りに身体を慣れさせると、走りが変わります。(西池選手) - 疲労回復のためにしていることは?
- その日の疲労はその日のうちに回復させるようにしています。具体的にはお風呂での温冷交代浴が効果的です。湯船に1分浸かった後に30秒水でアイシング。これを繰り返します。最後はお湯に浸かって身体をあたためて、お風呂上りにストレッチ。あとは夜よく寝ること。睡眠は本当に大事です。(西池選手)
自分はダウンジョグを必ず行うようにしています。ハードな練習ばかりやっているとフォームが崩れがちになり、怪我にもつながります。疲れていても、ダウンジョグはしっかり行ってフォームを整えてください。(川端選手)
7. 表彰式&閉会式
イベントの締めくくりはタスキリレーの表彰式。それぞれ順位に応じて全員に賞品が授与されたほか、じゃんけん大会では選手のサイン入りオリジナルTシャツと、選手仕様のランニンググローブが提供されました。
参加者のみなさんは、刺激をたくさん受けながらも終始笑顔に満ち溢れた今回のランニングクリニック。閉会にあたって、選手、コーチはこうコメントしました。
選手、コーチのコメント
川端選手
市民ランナーのみなさんとのイベントは今回が初めてでした。自分たち選手に対して、みなさん興味を持って接してくれて、うれしかったです。走りに対しても、みなさん目標を持って走られていて、そのための具体的な練習方法を知ることに意欲的で、自分たち競技者と同じなんだなと感じました。市民ランナーのみなさんに対しての視野が広がった、とても貴重な体験でした。
西池選手
今回はみなさんに速めのペース感覚を体感してもらうことを意識しました。きつかった方もいると思うんですが、次のレースにつなげてもらえればと思い、遠慮なくやらせてもらいました(笑)。僕自身も、教える立場に立つことで、結果を残していかなければという気持ちが強くなりました。みなさんに、西池に教えてもらってよかった、と思っていただけるよう、これからもしっかりがんばります。今日はその原動力をもらいました。
迎コーチ
きついメニューをみなさん活き活きと楽しそうにこなしている姿が印象的でした。私自身もリレーでは久々の全力疾走で疲労困憊ですが、楽しかったです。みなさんには、今日行ったことを持ち帰っていただき、何か一つでもいいので今後継続してもらえればと思います。きっと走力向上につながると思います。
参加者のコメント
これまでに陸上経験がなかったので、補強運動やビルドアップ走など、基本的な身体作りなどを教えてもらえて勉強になりました。トラックを走るのも初めてで、ロードともトレイルとも違う感覚は新鮮でした。リレーも楽しかった。400mを全力で走るとあんなにしんどいとは(笑)。明日レースがあるので押さえて走ろうと思っていましたが、ついガチになっちゃいました。(A.T.さん)
普段は一人で家の近所や山を走っているので、こういった本格的な練習はためになりました。トラックで人と走りながら切磋琢磨する経験ができて、きつかったですけど、それも含めて楽しかったです。来月姫路城マラソンを控えているので、今日の教えを生かしながら、自己ベストを更新できればと思っています。(H.T.さん)
普段実業団の選手と接する機会がないので、楽しかったし単純に嬉しかったです。川端選手は息子と同い年なので、つい応援したくなっちゃいますね。リレーは迎さんチームのアンカーで、川端さんにかなり差をつめられてしまいましたが、なんとかトップを守ってゴールできて本当にホッとしました。400mって長いですね(笑)。(M.K.さん)
VAAM試飲会同時開催
今回のクリニックでは、株式会社 明治様ご提供のVAAMとザバス商品が参加者全員に配布され、試飲会が行われました。配布されたのは、水分補給に適したヴァームウォーター、体脂肪のエネルギー活用に着目したスーパヴァームシリーズ、そしてリカバリーにザバスアクアプロテインホエイ100。トレーニング前には、商品の効果的な活用レクチャーが行われました。参加者からは「取り入れ方がわかった」「購入前に試飲できてよかった」「飲みやすい」など声が上がりました。
VAAM公式WEBサイト https://www.meiji.co.jp/sports/vaam/