15周年を迎えたランニングプロジェクト
全国の参加者をオンラインでつないで開催

2021年6月で15周年を迎えたコニカミノルタ ランニングプロジェクト。今回は初の試みとなるオンラインイベントとして開催されました。北は東北、南は九州と、全国各地から抽選で選ばれた15名の参加者が、3名のコーチ、選手とともに画面を通してトレーニングと交流を楽しみました。

1.開会式

デモンストレーションを担当する宇賀地コーチと蜂須賀選手、参加者のみなさんの動きを見てアドバイスをする野口コーチと谷川コーチのご挨拶からスタート。

宇賀地コーチ

今回は新たな試みとなりました。みなさんにとって少しでもいい時間になれるように私たちもがんばります。一緒にがんばりましょう!

蜂須賀選手

オンラインという形になりましたが、みなさんにとって有意義な時間になるようにしたいと思います。

野口コーチ

本年度からコーチとなりました野口です。本日はみなさんのトレーニング等のサポートをしていきますので、よろしくお願いします。

谷川コーチ

今日はみなさんにわかりやすく、優しくアドバイスしていきたいなと思っておりますので、よろしくお願いします。

2. Q&A

事前に募集した質問に選手とコーチが答えるQ&Aコーナー。ランナーならではのお悩みや疑問がたくさん寄せられました。その中からいくつかをご紹介します。

怪我をしないための練習、また故障中の練習はどのようにすればいいですか?
蜂須賀選手:怪我をするということは、体の一部分に負担がかかっていることが原因の場合が多いです。それを防止するためには、走る以外のトレーニングで走りの動作を改善していくことが大事。これからやっていくトレーニングをぜひ覚えて実行してください。
長い距離を走る時や、なかなか調子が上がらない時、モチベーションが上がらない時、どのようなことを心がけていますか?
野口コーチ:我々競技をやっている人間は、結果を残していくことや、走りによって何かを表現することがモチベーションにつながっています。みなさんの場合、どういう気持ちで走り始めたのかを思い出してみてください。ダイエットが目的であれば体重や体脂肪などの数値が目標になるかもしれませんし、タイムを伸ばしたい方は、自分の目標をその都度確認しながら練習や試合に臨むことが重要です。その過程で体調不良や怪我などでモチベーションが下がることもあると思いますが、そういう時でも自分の目標を常に心に持ち続けることで継続していけると思います。
走れない時、または外出が難しい時、どんなトレーニングがおすすめですか?
谷川コーチ:自宅でできることとしては補強トレーニングが最適だと思います。この後、宇賀地コーチと蜂須賀選手がご紹介しますのでぜひ覚えてください。また、陸上競技部のホームページの「トレーニング&サポート」というページにも動画があるので、そちらも参考にしていただければと思います。
ランニングに効く!動画トレーニング

補強以外で走らないトレーニングとして私たちが行っているのは、水泳やバイク、あとは近くに高尾山があるのでそこを歩いたりしています。山を歩くと気分転換にもなりますし、バランスの矯正や筋力強化につながるので、登山はおすすめです。
フルマラソンではいつも後半足が動かなくなり、ペースが落ちたり歩いたりしてしまいます。どのようなトレーニングで改善できるでしょうか。
野口コーチ:後半にペースが落ちるというのはどのレベルの選手にとっても永遠の課題と言えます。私自身も10回フルマラソンを走っていますが、そのうちまともに後半まで走り切れたのは1回あるかないかぐらいです。

ランニングで重要なのは体の酸素摂取量とランニングエコノミー、つまり動作の効率性です。最後まで効率のいいフォームを保って走れれば、体力もそれだけ持つということになり、それが後半のペース維持につながっていきます。これからやっていただくトレーニングは役立つと思うので、後半の失速で悩んでいる方はぜひ徹底的にやってみてください。

もうひとつ、マラソンは練習の量も大事です。いかに長い時間体を動かし続けることに慣らすかが重要になってきます。我々が走る以外でやっているのがロングウォークというもので、足作りの一環として30kmとか40kmを歩きます。登山などもいいと思います。

3. トレーニング

怪我防止とランニングフォーム向上のために有効なのが補強トレーニング。今回実施したのは、陸上競技部が実際に行っているもののなかから、自宅で一人でも取り組みやすい5種類です。宇賀地コーチの解説とともに蜂須賀選手がお手本を見せ、参加者のみなさんがそれぞれご自宅の画面の前でトライ。それを野口コーチと谷川コーチがじっくり見ながらアドバイス、という形で行いました。

まずは腹筋を3種類。仰向けに寝て上体をゆっくり上げ下げする上体起こし腹筋、ひねり加えるクロス腹筋、そして足を引きつけて腸腰筋も鍛える足上げ腹筋の3種類。「呼吸を止めず、なるべく反動を使わないでゆっくりと行ってください」と宇賀地コーチ。

次はうつぶせになり右手と左脚、左手と右脚を上げて肩甲骨周りとお尻に刺激を入れるクロス背筋。野口コーチからは「末端ではなく体の中心に近いところを使うよう意識してみてください」というアドバイスが。

「最後のメニューは一番キツいかもしれませんけど、がんばってください」と宇賀地コーチが紹介してくれたのがサイドブリッジ。「体は一直線に固めます。お尻が下がったり反ったりしないように気をつけて」(宇賀地コーチ)

参加者のみなさんは、じわじわとキツくなっていくメニューと格闘しながら懸命に取り組んでいました。