大会結果詳細
2023年1月1日(日・祝)
第67回 全日本実業団対抗駅伝競走大会
3年ぶりに有観客開催となった第67回ニューイヤー駅伝。今年は全国から36チームが出走し、群馬県前橋市の群馬県庁前をスタート&フィニッシュとする7区間100kmで熱い闘いが繰り広げられました。コニカミノルタはチーム再建のなかで今年もルーキーを最重要区間に配置するなど未来志向の布陣で臨みました。今年復活した沿道での応援に力をもらいながら、選手たちはそれぞれの力を出し切るべく果敢に挑みました。結果は終盤に順位を上げるかたちでの18位。課題が顕著になったレースとなりました。
気温4.1℃、群馬名物の風もほとんどなく穏やかな天候の中で迎えたスタート。昨年に引き続き1区を任された名取燎太選手は、スタート直後から集団の最前列を確保し、動きを見計らいながら冷静にレースを進めていきます。各チームが牽制し合う中、レースはスローペースで始まりましたが、中盤から徐々にペースが上がり集団の人数も絞られていきます。ラスト3kmで急激にペースが上がるなか、名取選手も食らいついていきましたが、残り1km付近で先頭集団から離れてしまいます。それでも「遅れても秒差を意識して追った」という名取選手。トップと8秒差の14位という好位置で2区に襷を繋ぎました。
外国人選手が異次元の走りを見せる2区。ここを任されたのは昨年に引き続きジェームス・ムオキ選手。昨年は区間ひと桁順位で走って9人を抜いたジェームス選手に、順位アップの期待は高まりましたが、レース直前に体調を崩したことが影響し、いつもの軽快な走りが見られません。調子が上がらない中懸命な走りを見せるも22位と大きく順位を落としてしまいます。
各チームのエース級が集う要の区間、3区を任されたのは今回社会人駅伝デビューとなるルーキーの川口慧選手。ほぼ単独走となり順位の挽回が難しい展開のなか、トヨタ自動車に抜かれ、愛知製鋼を抜き、22位のまま最長区間4区へと繋ぎます。
今年最長エース区間の4区を任されたのは長い距離を得意とするルーキーの宮下隼人選手。7km地点付近で前を行く愛三工業をとらえ順位を上げるも、その後、後方から追い上げて来たNTT西日本に抜かれ、その後単独走に。ラスト3km付近の高林交差点を曲がると、群馬名物の空っ風が正面から吹きつけるなか、「向かい風は得意なので諦めずに追った」と、ガッツあふれる走りで前を行く九電工に追いつき、順位をひとつ上げ21位で襷は5区米満怜選手に渡ります。
区間を通して九電工との併走状態となった5区。序盤、米満選手は相手を引き離そうとペースアップを計るも振り切ることがかなわず、その後一進一退が続きます。相手選手と互いに引っ張り合いながら前を追い、そのままの状態で6区へ。昨年に引き続き6区を走ったのは伊勢翔吾選手。昨年は強い向かい風に苦しみ区間下位に沈みましたが、今年はその悔しさを晴らすべく挑みました。「今の実力は出し切れた」という走りで、NTT西日本を抜き、その前を行く中国電力も見える形でアンカー大山憲明選手へと襷を渡しました。
「前に見える選手を追うことだけを考えて走った」という大山選手。積極的な走りで前半に2チームをかわし、その後は中国電力との一騎討となります。ラストスパート合戦では最後にかわされたものの、最終的に順位を3つあげて18位でフィニッシュとなりました。
若手を主軸に置くチーム編成を貫いて挑んだ今年のニューイヤー駅伝。昨年からは順位を上げたものの目標に届く結果には至らず、再建途上であるチームの課題が浮き彫りとなりました。しかし、厳しい試合展開のなかで年長の選手たちがみせた粘りと意地、そして若手が今回得た経験は必ず今後につながるはずです。チームは数字での結果以上の手応えを得ています。みなさまの沿道での熱い応援、そしてテレビの前でのご声援、誠にありがとうございました。これからも成長の道筋を見据えてチャレンジを続けていきます。引き続きコニカミノルタを応援していただければ幸いです。
詳細は以下の通りです。
成績
総合
順位 | 出場チーム | 記録 |
---|---|---|
18位 | コニカミノルタ | 4時間54分53秒 |
個人成績
区間 | 出場選手 | 記録 | 総合順位(区間順位) |
---|---|---|---|
1区(12.3km) | 名取 燎太 | 35分43秒 | 14位(区間14位) |
2区(8.3km) | ジェームス・ムオキ | 22分47秒 | 22位(区間23位) |
3区(13.6km) | 川口 慧 | 39分22秒 | 22位(区間24位) |
4区(22.4km) | 宮下 隼人 | 1時間06分18秒 | 21位(区間22位) |
5区(15.8km) | 米満 怜 | 47分12秒 | 21位(区間17位) |
6区(11.9km) | 伊勢 翔吾 | 36分26秒 | 21位(区間15位) |
7区(15.7km) | 大山 憲明 | 47分05秒 | 18位(区間11位) |
酒井勝充監督のコメント
昨年に引き続きチャレンジの年という位置づけで臨みましたが、事前に掲げていた目標には届きませんでした。苦しい展開の中でも、5、6、7区の選手がしっかり走ってくれたこと、そして若手に重要区間での経験を積ませられたことは今後につながるものだと思っています。想定通りに行かなかった駅伝を自分達でどうやって立て直すか。流れを変える走りができる選手を育てることが今後大きな課題だと思っています。チーム再建は続きます。今後とも応援をよろしくお願いいたします。