第2回ユーザー会 開催

少子化に伴う人材の不足、現場における過重労働の常態化、公的業務の負荷――介護業務を取り巻く環境は課題が山積しています。そういったなか、コニカミノルタでは高齢化という社会課題に早くから着目し、介護ICTとして、介護業務を効率化し、サービス品質の向上をもたらす『ケアサポートシステム(旧ケアサポートソリューション)』を展開してきました。今回は7つの介護施設から11人の職員にご参加いただきました。

日常業務における使用感や導入効果を共有

グループインタビューは参加者を2グループに分けて行いました。各グループにはコニカミノルタの社員がファシリテーターとして同席し、参加者は質問に対する答えをポストイットに書き出すという流れです。さっそく、皆さんの意見を聞いていきましょう!

状況を見てから駆け付けられる

指示された質問に対してさまざまな意見をポストイットに書き出す参加者たち

「今まで入居者様の居室へは連絡があればすぐに走って直行していましたが、導入後は、まずスマートフォン(以下スマホ)でライブ映像を見て、入居者様がどういう動きをしているのかを見てから動くようになりました」

効果として多かったのは、通知時に入居者様の様子を映像で確認できるため、「状況を把握してから駆け付けられるようになった」という声です。

 

「スマホを見る手間は増えますが、行く手間に比べると全然楽。全体的に見て業務の質や効率、精度は良くなっています」ということからもわかるように、業務負担の軽減に『ケアサポートシステム』は一翼を担っています。

複数のコールが発生したとしても、入居者の様子を確認することで「効率的な動きを介護スタッフが考えながら、対応できるようになりました」、緊急性の高いほうを優先するという判断も可能です。

業務効率化は施設経営にもメリットが。「職員配置の見直しができ、配置人員を減らすことが全館でできました」、効率的な運営にも貢献するのです。

 

その他、「夜間帯に職員が2万歩歩いていたところが、1万歩に減りました」「コールを見てから考えて動くことができます」「頻繁に行かなくても済むので、結果的に入居者様のプライバシー配慮にもなります」というように、『ケアサポートシステム』は介護スタッフの負担軽減にも役立っているようです。

転倒・転落時のエビデンス

ポストイットに書かれた意見をカテゴリーごとにファシリテーターが振り分け、施設の枠を超えた参加者たちの活発的な発言が続いた

介護施設における事故・トラブルで多いのは、入居者の転倒・転落です。介護スタッフの目が届かないところで起こる場合もあり、悩ましい問題です。『ケアサポートシステム』があれば、事故前後の状況が動画で記録できます。

「ご家族への説明時のエビデンスに使え、発生時の原因がわかり、対策議論の資料としても使えます」

動画というエビデンスで、誤解や疑いを招かずに済むのは、両者にとって安心です。転倒時の様子が分かることから「病院に搬送された場合、医師や看護師にぶつけた箇所をすぐに知らせることができ、迅速で適切な処置につながりました」「椅子にぶつかることが多いなら配置を変えるなどして、転倒が減りました」など、状況の可視化は善後策にも活かせます。

即時・確実な情報共有

『ケアサポートシステム』にはスマホを利用した双方向のメッセージ配信が可能なスタッフ伝言板が搭載されているのも特徴です。情報共有を通じて業務を円滑に進めている様子が語られました。

「施設内を歩き回るのが好きな入居者様の居場所を、これまでは電話で連絡し合っていましたが、スタッフ伝言板だと一度に共有できるから助かります」

業務連絡にもスタッフ伝言板は便利です。例えば「休憩に行きます」「戻りました」といった些細な連絡。離れた場所にいる同僚にわざわざ伝えに行くのは非効率的ですが、共有していないと困ることもあります。

「スタッフ伝言板があると連絡に出向く必要がなくなるので、正直楽です。各フロアスタッフはスマホを持って休憩に出るなど、いろいろな使い方があると思います」

「メールだとなかなか読まれなかったのが、手元にあるスマホなので手軽に見てもらえるようになりました」と、スマホでの情報共有は、さまざまな利便性をもたらしています。

グループインタビュー終了後に行われた懇親会。なごやかな雰囲気の中、ここでも参加者同士の情報交換が盛んに行われていた

記録資料作成の効率化

「転倒・転落時のエビデンス映像を確認できるので、憶測や想像で報告書を作成していたのに比べ、導入後は信頼性などが大きく改善しました」、「スマホを使い、その場でケア記録情報の入力ができるので、業務がスピーディーになりました」といった声もありました。

紙やパソコンなら所定の場所で入力する必要がありますが、スマホだと移動の手間を省けるのもメリット。「記録そのものをデータ化するので、ペーパーレスになり紙の保管が一切なくなりました」

省スペースに貢献し、資料を出し入れする煩雑さからも解放されます。

働き方改革のツールとして

『ケアサポートシステム』はICTを駆使した最先端のサービスです。テクノロジーを採用することで、施設や職員の方に働きやすい環境を提供し、地域でアピールできます。

「先進的な機器を導入していると自治体から視察希望者もあり、地域での評判が良く、施設の宣伝にもなっています」と、イメージアップにもつながると好評の声をたくさんいただきました。

幅広い声が届いた今回のユーザー会。参加者皆様の情報交換やネットワーク創りの場になったようです。コニカミノルタとしてもいただいた声を『ケアサポートシステム』の今後の開発に反映し、より良いサービスの実現を目指します。

ご参加施設(50音順)

  • 「あんしんせいかつ内山」住宅型有料老人ホーム
  • 「ウェルケアガーデン久が原」介護付有料老人ホーム
  • 「桜美林ガーデンヒルズ」サービス付き高齢者向け住宅
  • 「ケアホーム西五反田」軽費老人ホーム
  • 「ソノラス・コート油壺」介護付有料老人ホーム
  • 「ネオ・サミット茅ヶ崎ケアレジデンス」介護付有料老人ホーム
  • 「ほたる」小規模住宅型有料老人ホーム

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