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産学共創、大阪大学腸活プロジェクト2019へ参画 
腸内フローラ見える化サービス「PonPon CODE」を提供

2019年10月16日

コニカミノルタ株式会社(本社:東京都千代田区、社長:山名 昌衛、以下 コニカミノルタ)の地域・市場のニーズに即した新規事業開発を行うBusiness Innovation Center(BIC)Japanは、大阪大学(総長:西尾 章治郎)大学院工学研究科との産学連携プロジェクトを進めています。コニカミノルタは大阪大学が研究開発したDNA解析技術「μOCEAN*(マイクロオーシャン)」を活用し、腸内フローラに属する特定の腸内細菌群(ビフィズス菌や乳酸菌など)のバランスを短時間で測定できる解析サービス「PonPon CODE(ポンポンコード)」を共同開発し、サービスを社会実装するための実証実験を開始しています。 コニカミノルタは、10月16日(水)より大阪大学、日本ケロッグ合同会社(以下ケロッグ)、江崎グリコ株式会社(以下グリコ)による新たな産学共創のヘルスケアプロジェクト「阪大腸活プロジェクト」にPonPon CODEを提供し、参画したことをお知らせします。

10月16日発足式の様子

【背景】

人生100年時代を迎える現在、生涯に渡り、学び・活躍する人材育成が強く求められる中、「ヘルス・リテラシー」は学問と並ぶ新しい「教養」となりつつあります。大阪大学が実施した学生健康調査(学部生平均年齢20.8歳)によると、阪大生が自身の健康課題や生活習慣に目を向けることは難しいという声が上がっていることが分かっています。大阪大学は、学生が健康問題を身近なものとして捉え「態度変容」を促して行くための試みとして、学生コミュニティを主体に学内の最新研究・テクノロジーや外部企業との連携による産学共創のヘルス・リテラシー向上にむけたアクションをスタートしました。第一弾テーマとして「腸の健康」に焦点をあて「阪大腸活プロジェクト 2019」を産学共創で発足しました。

【阪大腸活プロジェクトについて】

大阪大学が2016年5月に実施した「無料朝食プロジェクト」の枠組みを拡大し、学生たちの健康を腸内からサポートすることを目的に、ケロッグ、グリコ、コニカミノルタによる産学共創で発足したプロジェクトです。10月16日(水)から10月31日(木)の約2週間、大阪・豊中キャンパス図書館下食堂において毎朝限定150食の「阪大無料腸食セット」(※ケロッグの腸活シリアル「オールブラン」とグリコ「BifiXヨーグルト」による腸活セットメニュー)の提供を通じて、阪大生の食生活に不足しがちな発酵性食物繊維などの腸活に必要とされる食習慣をサポートします。さらに腸の健康に対する学生の意識向上を目的として、大阪大学内のイノベーターを目指す学生の自主活動コミュニティ「Innovators’ Club」の学生を中心とした本格的な腸活実践グループ「阪大腸活部」を結成しました。阪大腸活部により考案された「阪大腸活メソッド」にもとづき、一般阪大生約50名の参加により「阪大腸活チャレンジ」を開催し、学生たちの腸活習慣の定着化をサポートします。

「阪大腸活チャレンジ」では、コニカミノルタと大阪大学の共同研究により開発された最新イノベーションである腸内細菌検査サービス「PonPon CODE (ポンポンコード)」を活用します。継続的な腸活により変化する腸内環境を「見える化」することで、様々な気付きを学生たちに促すほか、阪大腸活部により企画されたSNSやポスターによるユニークな啓発プログラムも同時展開いたします。

【大阪大学 総長 西尾章治郎氏コメント】

“学び続ける100年時代”を実現する「ヘルス・リテラシー」を学生主導の共創プロジェクトで育む

人生100年時代を迎え、ここ日本においても、「リカレント」をキーワードに生涯学習への機運がますます高まりつつあると感じております。私たち大阪大学が、日本を代表する教育機関として、生涯にわたり、学び・活躍し続ける人材をいかに育成して行くかをミッションとして捉える時、大学生活は単に学問を学ぶだけの場にとどまらず、人生100年時代を学び続けるカラダの教養(ヘルス・リテラシー)を身につける場であるとも定義できます。しかしながら、若い阪大生が、健康という縁遠いテーマを捉えることは難しく、自分ゴトとして捉えアクションして行くための「仕組み」が重要となります。阪大生(腸活部)が主体となり、企業の知見や阪大イノベーションを活用し課題解決に挑む今回の「阪大腸活プロジェクト 2019」は、「態度変容」をゴールに課題解決に挑む非常に意欲的なプロジェクトであり、本学が目指す共創プロジェクトの新しいカタチとしても大変期待しています。

【大阪大学 キャンパスライフ健康支援センター センター長 守山敏樹氏 コメント】

阪大生の“おなか”は泣いている?! 「腸活」を起点に人生100年を生き抜くヘルス・リテラシーの定着を

当センターでは、毎日多くの学生の健康状態を観察していますが、「おなか」の問題を抱える学生は非常に多く、その多くが日常生活における食習慣の乱れに起因していると感じます。ダイエット(減量)を気にするあまり、腸の活動に必要な食事量が摂れず便秘傾向に陥る学生や、食事の量としては適切な回数を摂取していながらも、食事の質としては糖質や脂質が多く食物繊維が少ない、腸の健康にとって不利な食生活を続ける学生なども非常に多いと感じます。大学からの一方的な情報発信ではなく、学生や企業を巻き込みインタラクティブに展開される本プロジェクトは、参加する学生に様々な「気付き」を促す仕組みとして大いに機能するのではと考えています。「腸活」をキーワードに、人生100年時代を生き抜く「ヘルス・リテラシー」定着の先駆けになればと期待しています。

【阪大無料腸食について】

生きて腸まで届き、おなかで増殖するビフィズス菌BifiXをはじめとしたグリコ製ヨーグルトによるプロバイオティクスと、腸の奥まで届き、腸内細菌の餌となる発酵性食物繊維「アラビノキシラン」を含んだ腸活シリアル「オールブラン」によるプレバイオティクスを同時に摂取できる朝食メニューです。食物繊維豊富なバナナや、タンパク質やカルシウムを含むゆで卵や牛乳も加わり、栄養バランスは満点。おなかの中から阪大生の毎日をサポートします。

【阪大腸活部について】

腸の健康に対する学生の意識向上を目的として、大阪大学内のイノベーターを目指す学生の自主活動コミュニティ「Innovators’ Club」の学生を中心に結成された学生腸活グループです。自身たちで検証・開発した「阪大腸活メソッド」にもとづき、一般阪大生約50名の参加により「阪大腸活チャレンジ」を開催し学生たちの腸活習慣の定着化をサポートいたします。

【阪大腸活チャレンジについて】

事前公募により選抜された腸活に興味をもつ阪大生50名が無料腸食を利用した毎朝の腸活習慣継続にチャレンジします。腸活チャレンジの前後では、コニカミノルタより提供される腸内細菌検査サービス「PonPon CODE」を利用し自身の腸内フローラのバランスの変化をチェックして行きます。また、阪大腸活部公式ツイッター(https://twitter.com/choukatubuNew Window)を通じた情報発信や、無料腸食セット提供トレイを利用した啓発ステッカーの展開など、阪大生の生活動線上において「腸活」への気づきを促す、様々な仕組みを提供します。

阪大腸活部・代表者 経済学部4年・巌西純哉さんコメント:

「腸活」という“聞いたことあるけど、阪大生には縁遠い”テーマを、いかに「ワガコト化」するか?というチャレンジに好奇心を掻き立てられ参画しました。腸についての知識を学べば学ぶほど、「腸活」に対する興味は高まりましたが、一方で、見えない健康課題を伝えることの難しさを痛感しました。ゼロからのチャレンジで試行錯誤が続きましたが、(1)見える化(コニカミノルタ社PonPon CODEを利用した)・(2)巻き込み化(一般阪大生の参加による腸活チャレンジの実施、Twitterを利用した参加者との双方向コミュニケーションなど)・(3)ソリューション(無料腸食の実施)の3点がセットになった包括的な健康啓発の仕組みをプロデュースできたと思います。こういった取り組みを腸活だけでなく、他の健康テーマでも広げて行けたら面白いと感じています。

【コニカミノルタ PonPon CODE(ポンポンコード)について】

大阪大学が研究開発したDNA解析技術「μOCEAN(マイクロオーシャン)」を活用し、腸内フローラに属する特定の腸内細菌群(ビフィズス菌や乳酸菌など)のバランスを短時間で測定できる解析サービスです。心身の健康に大きな影響を与える腸内環境を示す指標である“腸内フローラ”のバランスを知るには、従来、数十日の時間を必要としていましたが、PonPon CODEを利用することにより、最短1日で測定結果を知ることが可能となります。今回の阪大腸活プロジェクトは、今後の社会実装に向けた実証実験の一環として参加しています。