ニュースリリース

肌の色とメラニン・ヘモグロビンを定量的に評価・解析できる
肌解析ソフトウェア「CM-SA2」を発売
化粧品・薬品メーカーや大学等の研究機関における正確な肌解析が可能に

2025年1月23日

コニカミノルタ株式会社(本社:東京都千代田区、社長:大幸 利充、以下 コニカミノルタ)は、肌解析ソフトウェア「CM-SA2」を発売することを発表しました。
さまざまな産業分野における品質管理において、計測装置による色彩管理は重要な要素となっています。コニカミノルタの測色計は、その優れた信頼性・多機能性で、自動車、電機・スマートフォン、化粧品、塗料、プラスチック、建材、繊維など、色に対する測定・管理が要求される業界において、品質管理、生産、研究開発などで幅広く活用されています。

肌解析ソフトウェア「CM-SA2」

「CM-SA2」は、国内外の化粧品メーカーや研究機関で高い評価を得ている「CM-SA」の後継ソフトウェアです。「CM-SA2」とコニカミノルタの分光測色計を使用することで、化粧品、機能性食品、医薬品市場で、美白効果や、日焼け・シミ対策などの研究で使用される、肌の色とメラニン・ヘモグロビン量指数等を同時に測定することができます。複数の指標を一目で確認できるグラフ表示機能を備え、分光測色計「CM-17d」を接続すれば、電子ビューファインダーを用いた簡単な位置合わせや測定箇所の画像保存も可能です。また、日本語、英語に加え、中国語(繁体字・簡体字)および韓国語での表示機能を備え、拡大するアジアの化粧品市場にも対応し、グローバル市場での化粧品メーカーや、薬品会社の製品開発部門、肌関連の検査会社、大学などの研究機関における品質向上と研究の発展に貢献します。

【肌解析ソフトウェア「CM-SA2」が提供する価値】

1.高精度な測定と様々な指標のグラフ

「CM-SA2」をコニカミノルタのポータブル分光測色計と組み合わせて使用することで、正確な肌の色の測定と同時にメラニン・ヘモグロビン量を数値化することが可能です。さらに、新機能として、肌の色を示す指標であるITA°*の表示も可能になりました。

*「 Individual Typology Angle」の略で、肌の色を7段階に分類する指標。

高精度な測定と様々な指標のグラフ

2.電子ビューファインダーによる位置合わせと測定箇所の画像保存

「CM-17d」を使用すれば、測定位置を確認しながらほくろを避けて測定するといったことができ、測定データの精度をより高めることができます。さらに、「CM-SA2」で測定時の画像をデータに紐づけて保存できるため、後から測定位置を画像で確認することもできます。

3.日英中韓の4言語に対応し、グローバルに展開

「CM-SA2」は、日本語、英語に加え、新たに中国語(繁体字・簡体字)および韓国語に対応しました。美白や日焼け・しみ対策のニーズが高いアジア地域での導入を見込みます。

【分光測色計「CM-17d」】

「CM-17d」はポータブルの分光測色計で、自動車、電機・スマートフォン、化粧品、塗料、プラスチック、建材、繊維など、幅広い分野の品質管理、生産、研究開発など幅広い業界に導入されています。小物・曲面形状のサンプルの測定に優れており、ワイヤレス接続による離れた場所からのデータ管理など、様々な作業環境で活用できます。

分光測色計「CM-17d」

【主な仕様】

記載の内容、仕様および外観は、都合により予告なしに変更する場合があります。

必要動作環境 (OS) Windows® 10 Pro 64 bit バージョン1903以上/ Windows® 11 Pro
対応機器 CM-17d/CM-16d、CM-700d/CM-600d、CM-2600d/CM-2500d
表示言語 日本語、英語、中国語(繁体/簡体)、韓国語
肌情報表示 Melanin Index【メラニン量指数】
Hb Index【ヘモグロビン量(酸素ヘモグロビン+還元ヘモグロビン)指数】
Hb SO2 Index (%)【血中酸素飽和度(%) 指数】
ITA°【Individual Typology Angle】(※1)、ITA°分類
色彩値表示 L*、a*、b* 、C*、h、マンセル値(Hue, Value, Chroma)(※2)
グラフ表示 Hue – Valueグラフ、Hb Index – Melanin Indexグラフ、ITA°グラフ、2軸グラフ(※3)
データ出力 独自フォーマット形式のデータ保存/読み出し
テキスト形式(CSV 形式)のデータ保存
【Melanin Index、Hb Index、Hb SO2 Index (%)、L*、a*、b*、C*、h、マンセル値(Hue, Value, Chroma)、ITA°、ITA°分類、視野/光源、測定径、測定器名、分光反射率(400-700nm) (※4)

※1: ITA°は2 度視野、D65光源下での環境条件で算出しています。
※2: マンセル値は2 度視野、C光源下での環境条件で算出しています。
※3: 各軸の色彩値は、L*, a*,b*,C*,hの中から選択可能です。
※4: 分光反射率は正反射光を含むSCIの反射率を出力しています。

【コニカミノルタのセンシング分野について】

コニカミノルタのセンシング分野では、カメラ事業で培った光学技術を基盤に、「光源色計測」と「物体色計測」の分野で多様な製品・ソリューションを提供し、顧客のモノづくりの現場で品質の確保や生産性の向上に貢献しています。色計測のデファクトスタンダードとして使用されている製品も多く、特に世界のディスプレイ画質検査ソリューション市場ではシェアが50%を超え(当社推計)、マーケットリーダーとしてのプレゼンスを確立しています。

また、事業の競争力強化を目指して、積極的な事業投資を進めてきました。2012年にはハイエンドの光測定機の開発力を有し、ディスプレイやLED照明の高性能測定でトップクラスの実績を持つInstrument Systems社(ドイツ)を、2015年にはディスプレイ向けの高解像度二次元測定機や画像処理ソフト、自動外観検査システムなどで強みを持つRadiant Vision Systems社(米国)を、2019年には自動車外観検査市場における有力企業であるEines Systems社(スペイン)を、2020年にはハイパースペクトル・イメージング(HSI)業界のリーディング・カンパニーであるSpecim, Spectral Imaging社(フィンランド)を買収しています。

コニカミノルタのセンシング分野を含むインダストリー事業では、コア技術を強みとし、開発、製造、顧客サポートが一体となり、顧客との強固な関係を構築することで価値を共創してきました。今後注力する分野を「ディスプレイ」「モビリティ」「半導体製造」と定め、強化事業であるセンシング、機能材料、IJコンポーネント、光学コンポーネント(産業用途)を中心に、顧客のモノづくりバリューチェーンにより密接した事業開発を推進していきます。

* 可視~中赤外域の比較的広帯域を細かく分光するカメラで、エリア内に分散している物質を区別する手段の一つ。材料、資源の弁別、食品の分析などリサイクル 環境 安全分野から、製品の表面状態の分析などの産業用途でも利用が見込まれます。

※記載されている商品名等は各社の登録商標または商標です。

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