ニュースリリース

光学コンポーネント事業における
ラックスビジョンとの戦略的業務提携の合意中国電子部品大手との協働で持続可能な高収益モデルを追求

2023年10月26日

コニカミノルタ株式会社(本社:東京都千代田区、社長:大幸 利充、以下 コニカミノルタ)は、コニカミノルタの原点である光学コンポーネント事業において、中国電子部品大手の広州ラックスビジョンズイノベーションテクノロジー有限会社(本社:中国広東省広州、法定代表人:王來喜、以下ラックスビジョン)とコニカミノルタの中国生産子会社2社の株式80%をラックスビジョンに譲渡する契約を締結したことを発表しました。譲渡した生産会社は開発・営業機能を保有します。今回の戦略的業務提携を通じて、伸長するモビリティー分野に代表される産業用光学ユニット*1事業の体制を最適化します。加えて、ラックスビジョンのグローバルでの幅広い顧客接点から得られる情報を、コニカミノルタの材料・加工技術開発にフィードバックし、顧客の進化・多様性に応じた新たな価値提供を行います。それにより、コニカミノルタのインダストリー領域における産業用光学コンポーネント*2事業の伸長を実現し、高収益事業転換を目指す中期経営計画を進めていきます。
*1:アッセンブリー技術を主体とし、複数の部材を組み合わせた組立品
*2:コア技術である材料×微細加工技術を活かした超精密光学部材

<提携の目的>

  • コニカミノルタの光学コンポーネント事業の持続的な高収益事業への転換。ならびに、モビリティー・検査等のインダストリー領域の成長を加速する中期経営計画の一環
  • ラックスビジョンのモビリティー分野を中心としたグローバルでの幅広い顧客接点と、徹底した自動化/モジュール化技術をベースとした生産力、コニカミノルタのコア技術である光学設計能力/ハイレベルの生産技術/ユニット組立技術等の強みを掛け合わせることによる、モビリティー分野などの産業用光学ユニット事業の伸長加速に向けた体制の最適化
  • ラックスビジョンのモビリティーおよび関連インフラを含むエンタープライズ領域の拡大に向けた取り組みによる、幅広い顧客接点から得られる情報を、コニカミノルタの材料・加工技術開発にフィードバックし、モビリティー・検査等のインダストリー領域へキー部材を提供していくことで、顧客の進化・多様性に応じた新たな価値の提供を実現

【戦略的提携ストラクチャー】

OC: 光学コンポ―ネント(Optical Component)事業部
ODC: Konica Minolta Opto (Dalian) Co., Ltd.
OMS: Konica Minolta Optical Products (Shanghai) Co., Ltd.

コニカミノルタは中国の生産子会社2社の株式80%をラックスビジョンに譲渡し、2社はラックスビジョンの子会社となります。

【別紙】 コニカミノルタの光学事業の沿革と強み

2003年コニカミノルタの経営統合まで

  • コニカミノルタの前身であるコニカは創業150年、ミノルタは95年という長い歴史を持ち、両社とも写真関連事業が原点です。コニカのレンズはHexar(ヘキサー)とHexanon(ヘキサノン)、ミノルタのレンズはロッコールのブランドで知られ、多くの写真愛好家に愛されてきました。

コニカミノルタでの光学事業

  • コニカミノルタは、2006年に写真用フィルム、カメラ事業の終了を発表しました。自社ブランドでの生産、販売は終了しましたが、両社の原点である光学技術は、4つのコア技術の1つとしてコニカミノルタオプト(当時の事業会社)で事業展開するとともに、他事業の要素技術としてコニカミノルタグループを支えてきました。
  • 中でもコニカが圧倒的なシェアを持っていた光学ディスク用ピックアップレンズは、高い収益性を誇り、2000年代のコニカミノルタグループの利益を牽引し、現在も引き続き圧倒的なシェアを誇っています。
  • レンズユニットにおいては、コンパクトカメラや携帯用レンズといったコンシューマー用途から、高品質・高付加価値のデジタルシネマ用プロジェクターや交換レンズなど、プロ用領域へのシフトを進め、高い技術力が評価されています。
  • その中の高輝度デジタルシネマ用レンズユニットは、シネマ映像3Dの潮流に乗り売上を拡大し、引き続き高いシェアを誇り安定的な収益をあげています。
  • このように、創業以来培ってきた高度な光学設計技術、並びにコンポーネントからユニットの製造で培った生産技術を生かし、今回の戦略的業務提携を通じて、モビリティー・検査等のインダストリー領域へキー部材を提供していくことで、顧客の進化・多様性に応じた新たな価値提供を行っていきます。

参考:非球面プラスチックレンズとプラネタリウムMS-10が国立科学博物館による未来技術遺産に登録(2021年9月13日)

https://www.konicaminolta.com/jp-ja/newsroom/topics/2021/0913-01-01.htmlNew Window

コンパクトディスク用非球面プラスチックレンズについて

コニカミノルタの前身の1社である小西六写真工業株式会社は、世界初のコンパクトディスク用超高精度非球面プラスチックレンズを開発し、1984年に実用化しました。先進的な光学技術、微細加工技術を結集した本レンズは、形状精度0.1ミクロン以下の高精度と、他に類をみない独特の両面非球面形状により、わずか一枚でコンパクトディスクのピックアップ用対物レンズに要求される高性能を実現した画期的な製品です。その後、この技術はDVDやブルーレイディスクにも応用され、光ディスク産業の創出・成長を支える基本となった基幹部品技術としての重要性が高く評価されて、今回の登録となりました。

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