ニュースリリース

オゾン関連製品のリーディング企業タムラテコと
廉価版オゾン発生装置を共同開発
全国2,700台の救急車の置き換えを予定

2023年1月30日

コニカミノルタ株式会社(本社:東京都千代田区、社長:大幸 利充、以下 コニカミノルタ)は、安心・安全に暮らせる環境づくりに貢献するため、細菌、ウイルスの除菌、抑制に有効なオゾン関連製品のリーディングカンパニーである株式会社タムラテコ(大阪府東大阪市、社長:田村 耕三、以下 タムラテコ)とオゾン発生装置の共同開発第二弾として、独自の高機能を搭載しながらもコストパフォーマンスの高い廉価版製品「バクテクター2.0SC」を、日本のスマート工場であるDMC*1-MIKAWA(愛知県豊川市)にて量産化したことを発表しました。
バクテクター2.0SCは、タムラテコ製の既存主力製品バクテクターO3系のフルモデルチェンジ機です。既存モデルは、学校、病院、老健施設、駅ターミナルなど様々な施設で採用され、全国の救急車2,700台にも搭載されるなど公的機関においても多くの納入実績があります。バクテクター2.0SCは、コニカミノルタの複合機技術やヘルスケア製品での医療機器並みの厳密な製品化プロセスを活用し、クラス*2唯一のセンサーによる高濃度オゾン制御などの安全な高付加価値設計に加え、コニカミノルタの生産技術で高品質、高信頼性を実現しています。昨年3月に発売したプロユースを意識した共同開発第一弾のバクテクター2.0MDの廉価版として、長引くウィズコロナでのレジャー施設や飲食店なども含む日常生活の様々な場所で、人々の安心・安全を担保します。本製品はタムラテコからの代理店販売に加え、コニカミノルタグループの販路も活用します。
今後は医療向け新規製品のタムラテコとの共同開発とともに、将来的にはコニカミノルタの画像IoTプラットフォームFORXAI(フォーサイ)の活用も視野に入れています。コニカミノルタは、社会課題解決のための、規模や業種の異なる会社間での協業による日本のものづくりの力での価値共創を目指し、設計開発、生産技術、品質保証、部品調達に関する一気通貫したプロセスを、エンジニアリングサービスとして提供しています。タムラテコとの取り組みはこれからの価値共創のモデルケースであり、コニカミノルタは、エンジニアリングサービスによる協業を今後拡大していきます。

*1: Digital Manufacturing Center

*2: 有人環境下での使用を想定した小型オゾン発生装置において。

【バクテクター2.0SCの特長】

低濃度オゾンガスを使用して、室内に付着したウイルス・細菌を除菌します。有人環境下での使用を想定した小型オゾン発生装置の中で、オゾン濃度制御を行い、0.09ppmと比較的高濃度なオゾンガスで除菌を行うことができる唯一の製品です*3。また、前任機バクテクターO3系に比べ、電源等部品の信頼性向上とサービスエンジニアよる調整機能が追加されており、故障しにくく、万が一故障した場合もダウンタイムが短縮できます。主な機能は以下のとおりです。

  • オゾン濃度を安全な一定状態(0.05ppm/0.09ppm)に維持するオゾン濃度センサー
  • 機械に人や動物等が近づくとオゾン発生を自動的に停止し、離れると再発生させる安心の人感 センサー

*3: 2022年12月現在、日本市場において。コニカミノルタ調べ。

【様々な日常生活の場所で人々の安心・安全を担保】

オゾン発生装置は有人下での浮遊菌、付着菌両方の除菌が可能で、消臭や花粉の分解、ダニやハウスダスト対策効果もあるほか、薬品を使用しないためリスクが無く、またコストパフォーマンスも高いため社会で広く利用されています。タムラテコ製の既存主力製品のバクテクターO3系は、全国2,700台の救急車への搭載をはじめ、病院の受付/待合室/ナースステーション、ホテルのロビー/客室、コンビニなどの24時間営業店舗、学校の教室/職員室、老健施設のロビー/部屋、スタジアムのベンチ/ロッカールーム等、日常生活の様々なシーンでの社会施設に設置されました。ウィズコロナの日常生活の中で、それらの施設の新規導入、買い替えに加え、飲食店での導入が期待されています。救急車においては、2025年までに既存設置分の全数を置き換え予定です。

【複合機技術やヘルスケア製品の技術を活用】

オゾンは発生体に高圧の電気を加えて発生させますが、その際に電磁波(ノイズ)が発生します。このノイズは近辺の電子機器に対して有害で、誤動作を生じさせる危険があります。複合機においても印刷時に高圧電源を用いることから、コニカミノルタはノイズ抑制技術を保有しており、今回のオゾン発生プロセスに、このノイズ抑制技術を導入しました。また、製品企画から設計・製造において、コニカミノルタのヘルスケア製品を参考に、厳密なプロセス(アセスメントなど)で一気通貫して製品化を行いました。

【DMC-MIKAWAについて】

コニカミノルタグループのグローバルマザー工場であるDMC-MIKAWA(新三河工場)は、変種変量に強い生産を国内で実現し、タムラテコに安定した供給を行い、新製品の安心安全に万全を尽くします。混流生産が効率的に可能で、主要部品を金型から社内で一貫生産しており、多品種少量生産に対応したサプライチェーンを実現しています。

【これまでの協業の経緯】

新型コロナウイルス感染拡大に伴うオゾン除菌装置の需要急増に対して、タムラテコは、部品調達や生産面においての課題に直面していました。そのような中、タムラテコとコニカミノルタは、2020年12月に、オゾン関連製品の製造能力増強のために必要な部品の調達に関する協業を開始しました。また、オフィスや介護施設に適したタムラテコの既存オゾン関連製品について、コニカミノルタグループの販路を活用した国内販売協業も行っています。2022年3月には共同開発第一弾として、プロユース向けのバクテクター2.0MDをDMC-MIKAWAにて量産化しました。


コニカミノルタは、働きがい向上と企業活性化、健康で高い生活の質の実現、社会の安心安全、有限な資源の有効活用および気候変動への対応など、2030年およびその先の将来の社会課題と向き合い、デジタルトランスフォーメーション(DX)による無形資産と事業の競争力の強化とともに、持続的に顧客および社会へ価値を届けることにより企業価値を高めます。このようなコニカミノルタ流の価値創造プロセスを通じて、「人間中心の生きがい追求」と「持続的な社会の実現」を高次に両立することを目指しています。

【関連リンク】

新型コロナウイルスに対する低濃度オゾンによる不活化効果について(タムラテコ)
https://teco.co.jp/wp/topix/9035


変更履歴
本文中、「本年3月に発売したプロユースを意識した共同開発第一弾のバクテクター2.0MDの廉価版として、」としておりましたが、正しくは「昨年3月に発売したプロユースを意識した共同開発第一弾のバクテクター2.0MDの廉価版として、」でした。お詫びして訂正します。[2023年1月31日]

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