ニュースリリース
見えないガスを“見える化”する
業界最小・最軽量「ハンディ型ガス漏えい検査システム」
プラントの安全で効率的な操業を支える
2021年12月7日
コニカミノルタ株式会社(本社:東京都千代田区、社長:山名 昌衛、以下 コニカミノルタ)は、業界で最小かつ最軽量*1の「ハンディ型ガス漏えい検査システム」(以下 本システム)を2022年3月に発売予定です。
【 「社会における安全・安心確保」に取り組むコニカミノルタ 】
コニカミノルタは、中期経営計画「DX2022」において「真の社会課題解決企業」を目指しており、取り組むべき5つのマテリアリティ(重要課題)のひとつに「社会における安全・安心確保」を設定しています。
プラントの火災事故は、経済的損失だけでなく、人命に関わる甚大な被害を引き起こす可能性があります。特に石油コンビナートや発電所では、火災の原因となる可燃性ガスの安全管理が大きな課題となっています。また、日本国内では、高度経済成長期に建設されたプラントが多く、インフラの老朽化が問題視されています。熟練保全員の減少、高齢化が進んでおり、経験とノウハウに頼ったプラント運用に限界が近づいています。
そこで、コニカミノルタは、赤外線を利用した高度な光学技術と最新の画像処理技術で炭化水素系ガスを“見える化”し、発見困難なガス漏れ箇所の特定や煩雑なデータの記録管理を支援する「ガス監視ソリューション」を提供しています。
本システムは、「ガス監視ソリューション」の検査機能を1台に収めたコンパクトモデルで、パソコンやモニターに接続することなく検査を行えるため、どこにでもすぐに持ち運ぶことができ、日常点検や災害時の初期スクリーニングの効率化に役立ちます。
【 「ハンディ型ガス漏えい検査システム」が提供する価値 】
1.見えないガスを可視化することで安心と安全を提供
本システムも含め、コニカミノルタの「ガス監視ソリューション」では、目に見えないガスを赤外線カメラで捉え、カラーマップ化し、実際の映像の上に表示することで、ガスの存在と分布が直感的に分かる仕組みになっています。
これにより、ガス検知器だけでは困難なガスの漏えい箇所の特定が迅速に行えます。また、ガスの無い場所を確認しながら漏えい源へ近づいて処置することができ、安心で安全な保全作業に貢献します。
2.広角赤外レンズでオペレーションの効率化に寄与
ハンディ型では広角赤外レンズを採用しました。これにより、一度に広範囲を確認できるだけでなく、狭い場所での撮影もスムーズに行え、オペレーションの効率化に寄与します。
3. 現場での使い勝手を重視した操作性
本システムは、業界最小かつ重さ約2.5Kgの業界最軽量*1を実現することで可搬性や機動力を高めています。また、グリップを握りやすくするなど操作性にもこだわったデザインを採用しており、画面切り替えや記録操作も、現場で手袋をしていても押しやすいボタン形状と配置によりスムーズに行えます。さらに、ハンディ撮影のほかに三脚固定撮影も可能で、状況に応じて最適な撮影モードを選ぶことができます。
タブレットやスマートフォンなどにWi-Fiで接続し、現場から離れたところから画面映像を確認することもでき、より安全に配慮した作業が可能となります。
【 「ハンディ型ガス漏えい検査システム」の主な仕様 】
寸法 | 280 x 158 x 187mm |
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重量 | 約2.5kg(バッテリー含む) |
連続使用時間 | 約2時間(新品バッテリー時、バッテリー交換可) |
使用温度範囲 | -20 ~ +50℃(外気温) |
画角 | 横:40° 縦:32° |
検知時間 | 3秒以内(typ. 1秒) |
検知対象ガス | メタン、エタン、プロパン、ブタン、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、プロピレン、メタノール、エタノール、アセトアルデヒド、アセトン、メチルエチルケトン、その他エーテル類、エステル類(アセチレンを除く炭化水素系ガス) |
検知能力 | 10%LEL・m (メタンガスの場合) |
環境性能 | 非防爆、防塵・防水(IP54) |
【 お客様のお問い合わせ先 】
コニカミノルタ株式会社
画像IoTソリューション事業部 ソリューション営業部 第2グループ
E-mail:plant-safety@konicaminolta.com TEL:042-660-7669
【 5GとAIの利用でプラントのDX支援へ 】
本システムは、画像IoTプラットフォーム「FORXAI(フォーサイ)」を構成する、現場のデータを見える化し価値創出につなげるデバイス「FORXAI Edge Device」のひとつであり、パートナー企業の技術も絡めて多様な価値を継続的に展開していきます。今後は、プラントにおけるIoTを活用したスマート保全の実現のために、5Gを使った配線工事不要なカメラネットワークの構築や、AIによる漏えい位置推定など自動化により、プラントのDX支援を展開していきたいと考えています。
また、米国では気候変動防止の観点からもシェールガスの井戸からの漏えい防止が重要視されており、そのために施設点検業務や検査結果の管理負荷が増大しています。この社会課題に対し、本システムを利用して広大な地域に点在する井戸の情報を管理するための、クラウドを活用したデータ管理サービスを展開しています。
将来的にはデータを蓄積してそれらを解析することでAIによる予測が可能になると考えており、ガス漏れや設備劣化を予測するシステムの研究を進め、そこで得られた成果を保全計画を進める顧客に提供することで、プラント運営の「安全・安心」や「非接触・省力化」のニーズに応えていきます。
FORXAIサイト https://forxai.konicaminolta.com/
*1:冷却型Optical Gas Imaging(OGI)カメラの中で最小・最軽量(2021年12月7日現在)
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