ニュースリリース
AIで整形領域のX線撮影をサポートする
ポジショニング判定支援機能「Positioning i」
「画像診断ワークステーション CS-7」の新機能
2021年7月2日
コニカミノルタ株式会社(本社:東京都千代田区、社長:山名 昌衛、以下 コニカミノルタ)は、「画像診断ワークステーション CS-7」に、整形撮影向けのポジショニング判定支援機能「Positioning i」を搭載しました。
【「Positioning i」開発の背景】
コニカミノルタは、X線一般撮影による被ばく線量を低減するため、「画像診断ワークステーション CS-7」に、胸部撮影における体動検知、肺野欠損の検出といった、撮影後即座に再撮影の要否判断をサポートする機能を搭載し、再撮影の削減に寄与してきました。
「Positioning i」では、ポジショニングが困難な整形撮影においても、再撮影原因に多いとされる関節※1の「左右間違い」と「ポジショニングのずれ」を画像で検知し、再撮影の要否判断をサポートすることで、撮影者の業務効率化、撮影技術向上、患者の被ばく線量低減に貢献することを目指しました。開発においては、再撮影画像を含む大量かつ多種の臨床画像を使用して、AI 技術※2の一つであるディープラーニングを設計に用いるとともに、これまで培ってきた画像に関する知見を元にした解析技術を活用しています。
※1発売時は膝関節側面撮影から対応しているが、今後は再撮影率の高い部位に着目し、順次対応部位の拡大を予定。
※2AI技術の一つであるディープラーニングを設計に用いている。導入後自動的にシステム性能、および精度は変化しない。
【「Positioning i」が提供する価値】
1.撮影業務の効率化と患者の負担軽減を支援
部位の左右間違いは、単純でありながら医療安全面のリスクとなります。これを未然に防ぐため、膝関節について周囲の骨の位置関係から左右を判定し、撮影オーダーと異なる向きを画像から検知した際には、注意を促すテキストとマークが表示されます。
また、膝関節側面の画像診断には、正確に真横から撮影した画像が必要とされますが、撮影時のポジショニングに位置ずれが生じやすい部位でもあります。「Positioning i」は、撮影後即座にずれ量と許容度を示すABC判定を表示するとともに、再撮影の検討が必要とされる基準値を超えたC判定では、アラートが表示されます。
これらの機能により、撮影者は撮影直後に客観的な情報を用いて再撮影の要否を即座に判断できるため、不必要な再撮影、再撮影のための患者の呼び戻しを回避することができ、撮影業務の効率化とともに検査時間の短縮が図れ、患者の負担軽減と被ばく線量低減に寄与します。
2.撮影技術の向上を支援
「Positioning i」の情報を、被ばく線量管理システム「FINO.XManage(フィノエクスマネージ)」に連携させることで、再撮影の削減に向けた運用の改善や、撮影技術の向上につながる教育支援が可能です。
再撮影となった画像とともに左右間違いやずれ量を「FINO.XManage」に送り、線量管理に加えて再撮影情報についても定量的な管理が行えます。再撮影の原因ごとに分類したグラフ作成や、再撮影対象画像とともにその原因を分析できる環境を提供し、再撮影削減のための「課題抽出、防止策の検討、改善活動、効果測定」という継続的な取り組みを支援いたします。
【「画像診断ワークステーション CS-7」とは】
多機能性と簡便な操作性を両立したDR※3、CR※4用コンソールです。
※3Digital Radiography: 照射されたX線をセンサーパネルで受光し、ダイレクトにデジタル画像を得るため、一般的にCRよりも画質が良く、また即時性に優れる。
※4Computed Radiography:イメージング・プレート(IP)上にX線画像を記録し、これを読み取り装置でデジタル画像に変換する。
【お客様のお問い合わせ先】
コニカミノルタジャパン株式会社 ヘルスケアカンパニー
一般的名称:汎用画像診断装置ワークステーション
販売名:画像診断ワークステーション CS-7(承認番号:22200BZX00834000)
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