経営･決算･財務

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2017年1月1日
コニカミノルタ株式会社
代表執行役社長　山名昌衛

謹んで新年のご挨拶を申し上げます。

2016年は、英国のEU離脱や米国大統領選などをはじめとして、事前の予測を覆すような事象がこれまで以上に多く発生した年であり、継続する情勢不安を起因として世界各国で保護主義に傾倒する動きが見られます。また急激な為替変動、原油価格の動向や欧州の金融不安など、2017年も先行きの不透明な状況が続いていくものと思われます。技術の面でも、AI・ディープラーニングやIoTを用いたデジタル化が実例と共に加速度的に進んでいます。
このような変化の激しい不確定な環境下では、社会的な課題も複雑化しながら増えていくものと思われますが、それらを解決することは社会貢献につながり、事業機会でもあると考えています。言い換えれば、社会的課題の解決を価値に変えていくことこそが、当社が持続的成長を続けていくために必要な要素です。

当社では、2014年から3カ年の中期経営計画「TRANSFORM 2016」の下、顧客にとっての高付加価値を追求するビジネスへの変革を強く推し進めてまいりました。今後も、進化し続けるICT技術を経営に活用し、自社の枠を越えて、外部のパートナーと協力しながら社会価値イノベーションの創出に努めてまいります。これは当社独自の技術を活用したデバイスによってデータや画像情報を取り込み、現場でリアルタイムに解析を行いながら、見えなかったものを見える化し、溢れかえっている情報から価値ある情報を抽出することで、業種・業態別にそこに係っている人たちの目覚ましいワークフロー変革や生産性向上を実現するものです。例えば、2016年に日本国内で立ち上げた「ケアサポートソリューション」は、スマートフォンをプラットフォームとし、そこにセンシング、デジタル画像処理や音声入力などの技術を組み合わせることで、介護施設の現場の課題解決に大きく貢献するシステムですが、このような、お客様を中心に置いたソリューション提供を追求していくことで、課題解決型デジタルカンパニーとして当社をさらに進化させてまいります。

当社が、グローバル企業として持続的に成長していくには、社会から支持され、必要とされる存在であり続けなければなりません。このために、当社グループ内にとどまらず、お客様やサプライヤー、パートナーなど外部の企業や人ともオープンに繋がって、地球環境問題の解決と、この地球に生きる人々の豊かさ「Quality of Life」への貢献を軸に、社会に革新をもたらす新たな価値を創造することで社会から必要とされ続ける存在になれるよう、邁進していく所存です。

本年も皆様方のご健康とご多幸を心からお祈りいたしますとともに、当社グループに対しましても、なお一層のご指導、ご鞭撻を賜りますよう、何卒、よろしくお願い申し上げます。