コニカミノルタは、顧客のワークフロー（仕事の流れ）をデジタル技術によって変革し、より便利で生産性の高い働き方の提案を行う、「課題解決型デジタルカンパニー」へと生まれ変わろうとしています。
ラベル、パッケージ、テキスタイルといった産業印刷の領域は、50兆円の市場規模がありますが、デジタル化の拡大余地は非常に大きいものがあります。さらに、限定ラベル、限定パッケージで購買意欲を高めるマーケティングも増えており、デジタル化の追い風となっています。
コニカミノルタでは、デジタル化による多品種小ロット、短納期の実現と、印刷作業の効率化を助けるソリューションの提供により、産業印刷業界に新たな価値を提供し、事業拡大を図ります。

デジタル印刷したラベル・パッケージの例

欧州は、最先端の産業印刷業者が集い、多様な関連機器メーカーも集結している、いわば産業印刷ビジネスの世界的発信基地です。コニカミノルタは、市場の中心となる欧州で、提供顧客価値およびビジネスモデルを立案し、顧客との間で検証するサイクルを回すことで、産業印刷向けソリューション開発のスピードアップを図ります。顧客に密着して価値検証を行うサイクルは、コニカミノルタ独自のフレームワークとして、近年、事業開発や技術開発において多くの成果をあげています。
また、ラベルやパッケージの印刷産業では、ポストプレスと呼ばれる通常の印刷の後工程、すなわちニス塗布、ラミネート加工、箔押し、型抜き（裁断）などについても、デジタル化による多品種小ロットの効率化の余地が大きいと思われます。これについては、既に業務提携を行っているデジタル方式高付加価値印刷機器*のトップメーカー MGI Digital Technology（以下MGI社）がフランスにあり、その他にもポストプレス機器メーカーが欧州に多数集結していることから、これらの企業とのパートナー関係を強化し、オープンイノベーションを加速させる効果があると考えています。
さらに、テキスタイル捺染（布印刷）では、欧州はアジアと並び世界のデジタル捺染市場の主要地域であり、壁紙や建材などの印刷においても、欧州はデジタル化が進む最先端のエリアです。コニカミノルタは、インクジェット方式のデジタルテキスタイルプリンターや、インクジェットヘッドの提供によって、これら欧州市場とつながりを持ってきましたが、さらに市場に密着することで、新たなワークフロー変革を実現するソリューションの開発が可能になると考えています。

デジタル捺染の例