ニュースリリース
偏光サングラス着用でもディスプレイ本来の色を再現
斜め配向の「QWPフィルム」を新開発
~スマートフォンやタブレットPCなどの屋外利用に~
2015年7月21日
コニカミノルタ株式会社(本社:東京都千代田区、社長:山名 昌衛、以下 コニカミノルタ)は、偏光サングラス着用下でも液晶ディスプレイや有機ELディスプレイの本来の色を再現するための、ディスプレイ用偏光サングラス対応フィルム「QWPフィルム」をこのたび新開発いたしました。順次サンプル出荷を開始し、2016年度春には量産体制を構築して拡大展開していく予定です。
「QWPフィルム」開発の背景
コニカミノルタでは、2014年度より中期経営計画「TRANSFORM 2016」をスタートさせており、「顧客本位」の観点から業容を転換することにより、持続的な利益成長の実現を目指しております。機能材料事業においては、成長分野の顧客ニーズを先取りし、写真用フィルムや液晶偏光板用TACフィルムで培った当社の独自技術を起点に新たな事業を創出することで、成長基盤の確立を目指しています。この一環として、新たな機能性フィルムを事業化するべく開発を進めてまいりました。
近年、ディスプレイの用途が、屋内で見るテレビモニターから、屋外でも使われるスマートフォンやスマートウォッチ、タブレットPCなどに拡大されてきたことで、偏光サングラスをかけてディスプレイを見ると、角度によっては画面が暗く見えたり、変色して見えたりするという問題がでてきました。特に欧米では偏光サングラスの着用率が高く、お客様からの対応ニーズが高まっています。
このたび新開発した「QWPフィルム」は、偏光サングラス着用下でも液晶ディスプレイや有機ELディスプレイの本来の色を再現することができます。
今後はディスプレイの需要の伸びに応じて、「QWPフィルム」の生産を増強してまいります。
※「PETフィルムあり」は、「QWPフィルム」の代わりにPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルムを使用した場合の一例です。
「QWPフィルム」の特長
コニカミノルタ独自の光学設計技術と、本製品に適したセルロース系材料の光学特性を活かし、偏光サングラス着用時でもディスプレイの本来の色を再現することができます。また、光学軸が斜め配向なので、偏光板生産時に、フィルムをシートにカットして斜めに貼りあわせる工程が不要なため、ロール・ツー・ロール方式の偏光板生産が可能となり、偏光板メーカの生産性を飛躍的に向上させることができます。さらに、「QWPフィルム」は、偏光サングラス対応フィルムと偏光板保護フィルムの機能を1枚で果たすことができるため、ディスプレイの薄型化や部品数削減にも貢献します。
コニカミノルタでは、今後もお客さまへの約束「Giving Shape to Ideas」のもと、お客様視点に立った付加価値の高い製品とソリューションの提供を通じて、グループ全体の企業価値を一層高めていきます。
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