「Infinium Σ」には、最新の光学技術や微細加工技術、機械制御技術を搭載し、プラネタリウムの基本であり原点である「夜空に輝く恒星の美しさ」に徹底的にこだわり開発しました。

Infinium Σ

「Infinium Σ」は1985 年に一球式宇宙型プラネタリウム*として開発されて以降、操作性と星空の再現性に高い評価を頂いている光学式プラネタリウム「Infinium」シリーズの最新鋭システムです。「Infinium Σ」の第一号機は、本年12月にリニューアルオープンする『コニカミノルタプラネタリウム"満天" in Sunshine City（東京都豊島区）』に設置する予定です。

*太陽系近傍の任意の場所から天体の動きをシミュレートできるプラネタリウム

市場から高い評価をいただいているコニカミノルタのコア技術の一つである光学技術を駆使して、新たに開発した高性能レンズを搭載。円形の美しいシャープな星像を、全天周ドーム全体に投映します。投映ユニット数はこれまでの12個から32個に増やし、投映する星の一つひとつの明るさの段階を細分化したことで、星空全体の階調性が豊かになりました。また一等星以上の明るい星"ブライトスター"投映を独立したユニットで行うことで、全天の中でキラリと輝く星として再現します。
また天の川は目視に近い明暗差を再現しており、深い奥行き感で、星空に吸い込まれるような感覚を得ることができます。
さらに、星空を地上で見上げた時と同じように、ブライトスターが大気の影響で地平線付近では暗く見える現象や、星の高度によりまたたきの強さが変化する現象も再現します。

光源は超高輝度LEDを採用。新開発の光学系との組み合わせで、スクリーンに投映される星像の明るさは従来機種の約2．5倍になりました。
また暗い領域での調光が難しいLED光源の技術的課題に対して、投映する明るさによって二種類の調光方式を自動的に切り替える制御方式を新たに開発。1等星以上の明るい星の「きらめき」を犠牲にせず、夕焼けや朝焼けに紛れる程度の明るさの星も、実際の見え方と同様に空に溶け込むように投映します。

流体力学に基づく空冷システムの最適化と本体内の各機構の静音化対策を施し、駆動部の少ないデジタル式プラネタリウムと同レベルの静粛性能を達成。投映中も本体の作動音を気にせず、星空観賞を楽しんでいただけます。
さらに本体は投映機構の配置を見直し、投映ユニットを増やしながら付属投映器を搭載したコンパクトなボディにまとめました。本体外観形状は、仕様や機能を犠牲にせず、かつデザイン性の高い5角形と6角形を組み合わせた32面体で構成し、メタル調の色合いとともに精密感を表現しています。