— 僕たちは、本当の「昼」を知らない —
2105年 地球 ——
未知のエネルギーを発する謎の飛行体が地球に衝突。
これにより地球の自転速度は落ち、自転と公転が同期——潮汐ロックが起こる。
混乱の末、人類は生息可能地域に移住。そこは常に夕陽が差し込み、昼夜の無い世界。
先住者たちは回転する多層円環コロニーを建築し、人工的に昼夜を作り出した。
人々が昼夜の在る世界を求めて殺到し、下から次々と階を挿入したため、コロニーはやがて巨大なタワーとなる。後続の者は下層に、先住者たちは遥か上空に居住し、
タワーの階層はそのまま権力の格差となっていった ——