「太陽のグランフェッテ」
終了のお知らせ

総合プロデューサー　二瓶一裕

私は、発想法とデザイン教育を担当してきた関係で、メーカー初の本格的SF漫画「太陽のグランフェッテ」を、クリエイターの教育ツールとして立ち上げました。

SF漫画では、世界観設定における時代考証や科学考証の精度に加え、架空の登場ギアに対する本格的な工業デザインの実施によってリアリティが生まれます。

視点を変えると、SF漫画の登場ギアを本格的にデザインする事で、現実世界では検証の機会が得にくいマシンに対する思考実験の機会が生まれ、クリエイターの想像力が高まります。
更に登場人物の関係性を設計する工程は、デザイン手法の一つであるカスタマージャーニーマップの作成法と完全に重なり、クリエイターのストーリーテリング能力を向上させます。

その様な前提の下、世界観設定の縛りを無くして本格的ＳＦ漫画をスタートさせたところ、メンバー全員の想像力が私の想定を遥かに超えて、実現性をメーカーレベルで精密に検証する作業に莫大な時間が消費されてしまいました。その結果、作品の完成前に、本企画を牽引してきた私自身に定年退職の日が訪れ、プロジェクトの継続が不可能に成ってしまいました。

これは偏にクリエイターの想像力を甘く見ていた私のミスで、連載を楽しみにされていた読者の皆様と膨大な検証を続けてくれたメンバーには、心からお詫び申し上げます。

尚、メンバーは、今回のプロジェクトで学んだ手法を基に、今後も別な形で、アドバンスデザインの活動を継続していきますので、皆様の変わらぬ応援を宜しくお願い致します。